KORLOFFを世界ブランドに 黒いダイヤを“DNA”に勝負 フランソワ・アーペルCEO
フィルムノワールなどモノクロ映画の“黒い画面”には人間の情念を色濃く伝える独特の魅力があるが、“黒いダイヤモンド”にも人間を捉えて離さない独自の輝きがあるようだ。
「闇があるから光がある。ノワール(黒)から光が生まれる。ブラックダイヤモンドの“輝き”が、私をKORLOFFに引き寄せた」と話すのは、パリに本店を構える高級宝飾店KORLOFF(コルロフ)CEO(最高経営責任者)のフランソワ・アーペルさん(60)。「KORLOFFは、世界の名だたる高級ジュエリーブランドと肩を並べる世界最高峰ブランドになる可能性を秘めている」とほれ込み、2023年にCEOに就任、25年にシンガポールの投資家らと共同でKORLOFFを買収した。10月16~17日に東京都内で開かれた国内最大級の宝石販売会「創美展」のため来日したアーペルさんに、KORLOFFの魅力や世界的ブランドに育てる戦略を聞いた。
◆ブラックダイヤモンドの魅力◆
―アーペルさんをKORLOFFに引き寄せた黒いダイヤモンドの魅力とは。
ブラックダイヤモンドはわれわれKORLOFFの特長、基盤、背骨です。黒い輝きを持つ黒いダイヤモンドと白い輝きを持つ白いダイヤモンドの対照は素晴らしい。黒と白の二つの輝きが一つのジュエリーの中で表現する“コントラストの妙”は、KORLOFFの宝石の大胆な部分と優雅な部分を象徴しています。この対比の面白さは、KORLOFFブランドに組み込まれている“DNA”ともいえるものです。黒い輝きが持つ“大胆な部分”というのは、黒が喚起するイメージからきます。私の個人的な感性は、非常にモダンな新しさを黒に感じる。また黒からはロックンロールの持つ荒々しい反骨、抵抗の大胆不敵なメロディーも聞こえてきます。
―その白と黒の世界は、生と死の世界を呼び起こす日本刀の美にも相通じるものがありますか。
日本刀には昔から興味を持っています。特に独特の輝きを放つ刃の部分はとても興味深い。どのように作っているのか関心があります。その刃の部分と地味な色彩が多い柄の部分との対比には引き付けられます。

世界最大級88カラットのKORLOFFのブラックダイヤモンド=同社提供
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