KORLOFFを世界ブランドに 黒いダイヤを“DNA”に勝負 フランソワ・アーペルCEO
◆世界ブランドへの道◆
―KORLOFFを世界ブランドに育てるための今後の戦略は。
高級ジュエリーの商品を充実させていきます。2028年はKORLOFFの50周年に当たります。この記念すべき年に向けて20種類ぐらいの高級ジュエリーを新たに投入します。27年にはそれらの新しい高級ジュエリーたちが完成する予定ですので、28年には正式に販売できると思います。

KORLOFFのジュエリーラインアップ「Korlove(コルラブ)」=同社提供
―その新しい高級ジュエリーの特長は。
一つ一つのものが本当にユニークな唯一のものになります。特に注目してほしいのが“石”です。希少な“天然の石”ばかりを使い、パリの高級ジュエリーブランド商品だけを扱う工房で仕上げます。とにかく石のクオリティーが素晴らしい。色合いが美しく、またその色合いがどの角度から見ても同じ色調を保っている。そういう石のクオリティーをとても大切にした高級ジュエリーコレクションとなります。
―その新しい高級ジュエリーとこれまでのKORLOFFの既存コレクションとの関係は。
今回充実する高級ジュエリーコレクションは、主にいまある二つの高級ジュエリーラインアップ「Korlove(コルラブ)」「Éclat(エクラ)」の系譜に連なる予定です。私たちのもう一つの高級ジュエリーラインアップである「Divine Fougue(ディヴァイン・フーグ)」のコレクションももちろん、今後充実させていきます。

KORLOFFのジュエリーラインアップ「Éclat(エクラ)」=同社提供
―それら今後展開する新しい高級ジュエリーはどのようなスタイルを提示していきますか。
今後展開する高級コレクションでは希少な“天然の石”を、ペンダントやブレスレット、指輪のいずれにも付け替えることができるような多様な付け方を提案できるようなコーディネート、カスタマイズ可能な仕組み、スタイルを追求していきたい。

KORLOFFのジュエリーラインアップ「Divine Fougue(ディヴァイン・フーグ)」=同社提供
◆重要な日本市場◆
―市場として重視している国、地域は。
フランス以外の海外市場ではアジア、中東、アメリカの3拠点を重要な市場と見ています。アジアでは日本が非常に重要です。売上高は一番のフランス本国に次いで多いのが日本です。その次は中東。現在日本では東京などに6店舗を展開していますが、今後1年以内に大阪に店舗を開きたい。また東京にKORLOFFの日本の旗艦店といえるような大きな店舗を開きたいですね。2028年にはKORLOFF創業50周年を迎えますので、日本でもさまざまな販促イベントを仕掛けていきたい。
―中国市場での戦略は。
KORLOFFは日本市場に2005年から参入していますので、KORLOFFにとって日本は成熟した市場です。一方、中国市場は来年、27年から本格参入します。人口も多い大きな国ですから成長余地は大きく魅力的ですが、KORLOFFにとってはまだ、これからの市場です。
◆日本文化、職人デザイナーへの敬意◆
―KORLOFFにとって本国フランスに次いで重要な市場である日本の文化は、KORLOFFブランドに何らかの影響を今後与えていく可能性はありますか。
私は日本の文化、例えば日本的な美意識や漆器・金細工などの職人さんの匠(たくみ)の技からたくさんインスピレーション(創造の源泉)を得ています。世界各地に行き、いろいろな経験をしてきた中で、日本で見たもの、経験したこと、感動したことは多かれ少なかれ、私という一人の人間のパーソナリティーの形成に当然影響してきます。ただ今の段階で、日本文化にインスパイア(感化)されて、何か具体的なジュエリーコレクションを作ることは考えていません。
―将来は。
日本の職人さんたちの技術にはとても興味を持っているし、感動することが多い。例えば、日本の職人さんは「合金」など、いろんな金属を組み合わせる優れた技術を持っている。われわれがしないような組み合わせを考えて、それをデザインする技術を持っている。これはとても興味あることです。もしかしたらKORLOFFの商品の一つのディテール(細部)や、何らかのテクニックの部分で、日本の名人といわれる職人の皆さんにお願いすることがあるかもしれません。
―進化する人工知能(AI)の宝飾業界への影響は。
例えばマーケティングや顧客管理の業務ではすでに私もスタッフもAIを使っています。業務の時間が短縮できます。ただしAIにはできないことがあります。私たちの業界では、例えば新しいジュエリーコレクションを作ったり、宝石をデザインしたりする時、1人の職人やデザイナーが、素晴らしい“ひらめき”を見せることがあります。なぜひらめいたのかは分からない。この人間のひらめきはAIにはない。一人の職人、デザイナーの個人的なひらめきに、AIはたどりつけないと思います。
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