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ヘンリー王子の「ご成長」【コラム 辛酸なめ子のNEWS箸休め】

 つい気になってしまうヘンリー王子と妻メーガン妃の関係。先日は、ヘンリー王子が単独で日本やシンガポールを訪問しました。その間、メーガン妃の手首に、大きなシールが貼られていて、それがストレス軽減パッチだと判明。友人との集まりに婚約指輪を外して参加したこともあって、王子との不仲説がささやかれています。手首のパッチをアピールしていたのは、彼女のSOSサインなのでしょうか。

 ロイヤルファンとしては外せない、ヘンリー王子来日イベントに伺いました。実業家で国際スポーツ振興協会(ISPS)の会長、教祖などさまざまな顔を持つ半田晴久氏による「ISPS・スポーツの力 特別サミット」で、チケットは3千円という良心的価格。半田氏は10年以上も王子の複数のチャリティー団体に寄付していて、王子は長年の支援への感謝を込めて、ノーギャラで参加したそうで驚きです。

 ヘンリー王子は後半のパネルディスカッションに、ポロ選手や元ラグビー選手、大学学長、半田氏と登壇。双眼鏡で王子を拝見すると、血色が良く、「男子会」のようなイベントでリラックスした様子。結婚指輪もはめていました。半田氏は「王子のプライベートは関係ない」などと何度も言って、逆に何かあるのをにおわせましたが、王子はスルーしていました。

 傷病退役軍人のための「インビクタスゲームズ」の創設者でもある王子は、スポーツの素晴らしさについてトーク。「スポーツすることで人生が良くなるので皆さんスポーツをしたほうがいいです」「スポーツで戦っても笛が鳴ると友人になる。それこそスポーツの強み」「個人の成長、コミュニティーの開発につながります」などと、マッチョな王子が言うと説得力が。半田氏が「ラグビーはなんでわざわざぶつかっていくのか」などとジョークを飛ばすと、ちょっと笑っていた王子。年上のおじさまキラー的な、愛される次男キャラです。「ポロに出たらポロポロになってしまいます」というジョークは通じなかったのか、またもスルーしていました。

 日本について感想を求められると「incredible Kobe steak」と神戸牛のおいしさを語り、スポーツと肉が大好きな、素直で単純な青年という印象でした。メーガン妃と結婚したことで、実家との関係も悪化し人生がややこしくなってしまったような・・・。世界中に王子の発言が報じられ、一番宣伝になったのは神戸牛かもしれません。

©️2023 Nameko Shinsan

辛酸なめ子(しんさん・なめこ)/漫画家、イラストレーター、コラムニスト。1974年東京都生まれ、埼玉県育ち。武蔵野美大短期大学部卒業。著書に「女子校育ち」(筑摩書房)、「スピリチュアル系のトリセツ」(平凡社)、「無心セラピー」(双葉社)、「電車のおじさん」(小学館)、「大人のマナー術」(光文社新書)など多数。

(Kyodo Weekly・政経週報 2023年9月4日号掲載)

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