台湾農業部が店頭視察 水戸市のヨークベニマルで台湾産パイナップルのPR
(左から)台湾農業部 袁華興上級技術専門官、台北駐日経済文化代表処 王清要農業部長、ヨークベニマル水戸元吉田店中田厚志店長、台湾農業部 胡忠一政務次長、ドール 田中健太郎生鮮第二本部長、台湾農業部 黃昭興農業部農糧署副署長氏、台湾農業部 林 芹如國際事務司國際行銷科長
台湾農業部の胡忠一政務次長らは21日、ヨークベニマル水戸元吉田店(茨城県水戸市)を訪れ、台湾産パイナップルの店頭販売の様子を視察した。
台湾と茨城県は姉妹都市交流などを背景に、これまでも友好関係を築いてきた。今回の訪問は、日本市場における台湾産果実の販売拡大を見据え、とりわけパイナップルの認知向上と販促強化を図ることが狙い。
店頭では「Dole(ドール)台湾マンゴーパイン」などの試食販売が行われ、来店客にその品質と味わいを訴求した。

試食販売では「台湾パイン」「台湾マンゴーパイン」が提供された
視察に先立ち、胡氏は笠間市立友部中学校を訪問し、生徒とともに学校給食を試食。「生徒や先生、栄養士の方々からおいしいとの声をいただき、大変好評だった」と手応えを語った。笠間市では8年前から台湾産バナナを導入し、2年前からパイナップル、昨年からはマンゴーなども給食で提供している。とりわけパイナップルは提供校が拡大しており、2年前の89校から昨年94校を経て、今年は108校にまで増加。「学校数および児童・生徒数は着実に増えており、子どもたちが喜んで食べる姿こそが台湾農産物への何よりの評価」と語り、今後はナツメやドラゴンフルーツなどの導入にも意欲を示した。
台湾産パイナップルが日本で受け入れられている理由について胡氏は、「果肉がきめ細かく芯まで食べられる点、酸味と甘みのバランス、そして厳格な品質管理とトレーサビリティー」と説明。輸出品は糖度15度以上に限定され、ラベルの二次元コードから生産者や栽培履歴を確認できる仕組みを整備しているとし、「安心・安全でおいしい商品として受け入れられている」と強調した。

スマートフォンで二次元コードを読み取ると詳細な生産記録が分かる
また、台湾ではパイナップルを「旺來」と呼び、繁盛や成長を象徴する縁起物として知られることにも触れ、「祝いの席や開業時には欠かせない果物」と文化的背景も紹介した。
台湾は熱帯果実の生産に強みを持ち、年間およそ30数種類の果物を輸出しているが、日本が輸入可能なのは11種類にとどまる。一方、日本は温帯果実の生産に優れ、台湾ではリンゴやイチゴなどの需要が高く、日本産リンゴは年間3万トン以上輸入されているという。「互いに異なる果物を交換し合い、消費者に豊かな選択肢を提供できれば」と相互補完の可能性に言及した。

台湾のフルーツについて説明する胡忠一氏(左から3人目)
ヨークベニマル水戸元吉田店の中田店長は「台湾産フルーツの売上は年々伸びている」と話し、台湾フェアではパイナップルのほかバナナやマンゴー、文旦なども取り扱っていると説明。「ここ5年ほどで台湾パインの認知が上がり、消費者から好まれる傾向が強まっている」と実感を語った。

ヨークベニマル 水戸元吉田店 中田厚志店長
輸入・販売を手掛けるドールも販促を強化している。同社は糖度の高さと品質の安定性が特徴の「台湾マンゴーパイン」を主力商品として育成する方針で、試食販売や売り場づくりを通じた認知向上に取り組んでおり、日本向け販売量については2025年の170トンから2026年には約500トンへの大幅な拡大を目指している。台湾産フルーツの取り扱い開始から3年がたち、「台湾パインが出回ると春の訪れを感じる」と季節性の価値にも注目。「フィリピン産は通年供給だが、旬が限られる台湾パインは食味だけでなく、季節の訪れも感じて楽しんでいただきたい」と述べた。

胡忠一氏(右)とフルーツの柄が入ったおそろいのネクタイで店舗視察に参加したドールの田中氏(左)
胡氏は、旬を迎えるアップルマンゴーやバナナ、赤肉ドラゴンフルーツなども紹介し、「日本の家庭の食卓により身近な存在になってほしい」と呼びかけた。最後に、「フルーツは人と人の心をつなぐ存在。台湾農産物を通じて日台のつながりをさらに深めたい」と述べ、今後の市場拡大に期待を寄せた。
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