防災セットでワコール×アイリスオーヤマが初タッグ 女性の視点で”下着”まで見直した防災リュック

防災グッズといえば、水や非常食、懐中電灯といったアイテムが思い浮かぶ。しかし、災害時に多くの女性が実際に困るのは「下着」や「衛生環境」だという。こうした見落とされがちな課題に着目し、アイリスオーヤマ(仙台市)とワコール(京都市)が初めて共同開発した女性向け防災セットが登場する。
アイリスオーヤマは8月28日、「3日間分の女性向け防災セット 1人用」を発売する。9月1日の「防災の日」を前に投入される新商品で、ワコールとのコラボレーションは今回が初めて。全国のホームセンターやインターネット通販などで順次販売されるほか、8月7日からは公式通販サイトで予約販売も行っている。
開発の背景には、避難生活における女性特有の困りごとがある。内閣府の調査では、災害後の避難所生活で約4割の女性が「シャワーや入浴ができないこと」「着替えが少ないこと」に不便を感じたと回答。一方で、市販の防災セットは食料や照明器具などを重視し、下着の着け心地や衛生用品への配慮は十分とはいえないケースも少なくなかった。
今回のセットで最大の特徴となるのが、ワコールのインナーブランド「Wing(ウイング)」の使いきり下着「AnyAnyインナー」を採用した点だ。紙素材と不織布を組み合わせた伸縮性のある生地を採用し、一般的な使いきり下着で指摘される「締め付け感」や「フィット感の物足りなさ」を改善。MからLLまで対応するワンサイズ設計で、コンパクトに収納できるため、防災リュックの省スペース化にもつながる。
さらに、防災士資格を持つ女性社員や災害備蓄管理士の監修に加え、女性社員約100人へのアンケート結果も反映。長期保存できるからだふきやウェットティッシュ、ドライシャンプー、クレンジングタオル、マウスウォッシュなど、避難生活で衛生を保つための用品を充実させた。加えて、普段使いの生理用品を入れられるポーチや、スキンケア用品を詰め替える空ボトルも付属し、一人ひとりが必要なアイテムを追加できる仕様になっている。
アイリスオーヤマは東日本大震災から15年となる今年、防災啓発活動「3.11プロジェクト」を強化しており、被災経験を踏まえた商品開発にも力を入れる。今回の新商品は、防災対策を見直すうえで、これまで見過ごされがちだった女性目線の備えの重要性を改めて問いかけている。
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