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八戸大学(2年ぶり9度目)

八戸大学

昨年と同カードとなったNHK杯第64回青森県サッカー選手権決勝。八戸大が東北社会人2部のヴァンラーレ八戸に2-1で競り勝ち、2年ぶり9回目の頂点に立った。
昨年の決勝は0-1でヴァンラーレに敗れ、初優勝を献上。今年は初戦の準々決勝を3-2、準決勝は1-0と接戦を制して勝ち上がった八戸大に対し、ヴァ ンラーレは準決勝までの2戦合計で13得点、失点は0。「ヴァンラーレの方が格上」と、八戸大の監督・選手誰もが認めていた。
しかし、決勝で八戸大の選手は気後れせず、相手選手に素早いプレスをかけてボールを奪取。パスをつないで相手ゴールに何度も迫った。相手も両サイドから 攻撃を仕掛けてきたが、守備陣が粘り強く対応し、相手FWに決定的な仕事をさせなかった。そして後半、オウンゴールで先制。1分後に同点に追いつかれたも のの、運動量が落ちた相手をスピードで翻弄(ほんろう)し、試合終盤にPKを獲得。後半44分、PKのこぼれ球を押し込み、決勝点を奪った。
八戸大学サッカー部は、大学創立と同じ1981年に発足し、現在の部員数は45人。2006年には東北地区大学リーグ1部を初めて制し、全日本大学選手 権に初出場した。しかし、10年の東北大学リーグ1部で5位に終わり、今年5月の東北地区大学選手権は準決勝で敗れた。久しぶりのタイトル獲得に「本当に うれしい」と主将でDFの畠山幸平は感慨深げだ。
基本システムは4-4-2。「テクニックや身体能力が高い選手がいないので、パスワークで崩していくサッカー」と畠山。最終ラインの守備は畠山、開沼徹 也の両センターバックが統率し、沼田泰喜と若生亮介のダブルボランチが中盤の要。左ボランチで守備的な役割を担う若生について、岩本寿生監督は「キック力 があり、ロングフィードも可能。接触プレーにも強い」と信頼を寄せる。横浜Fマリノスユース出身のGK松内貴成は、後方から大声で仲間に指示し、闘志むき 出しのプレーでゴールを死守する。
天皇杯では3回戦進出が最高成績。一昨年は1回戦でヴェルフェたかはら那須(栃木)と対戦し、延長の末3-4で敗れた。今年は1回戦で、東北社会人1部 の福島ユナイテッド(福島)に挑む。「数少ないチャンスを決められるよう、気を引き締めて臨む」と岩本監督。畠山は「全国に行ってもいつもと変わらず、自 分たちのサッカーを貫いて戦いたい」と抱負を語った。

(東奥日報)