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筑波大学(4年ぶり25度目)

筑波大学

天皇杯全日本選手権の出場権を懸けた茨城県選手権決勝で、筑波大がライバル流通経大を延長戦の末に1-0で下し、4年ぶり6度目の優勝を果たした。本大会は4年ぶり25度目出場。
関東大学1部リーグでしのぎを削る両チームは、8月の中国・深圳で行われたユニバーシアード夏季大会の代表チームに計10人(筑波大4人、流通経大6 人)も選出された。チームは見事に金メダルを獲得。帰国後、選手は数日で試合に挑む厳しい日程だった。それでも、プライドを懸けた一戦は互いに一歩も引か ず無得点で延長戦へ。その前半ロスタイムに代表組の筑波大・FW瀬沼優司(3年)が均衡を破るゴールを奪い、勝利をつかんだ。
筑波大はポゼッション(ボール支配)を志向する。一人一人の高い個人技をベースにボールを保持した試合運びが特徴で、しつこく相手の守備網を崩しに掛か る。ドイツなどでプレー経験を持つ元日本代表の風間八宏監督(49)が率いて4年目。パス主体の攻撃サッカーが浸透している。
布陣は主に4-3-3を採用するが、試合展開に合わせた選手のポジショニングは流動的だ。中盤を支えるMF八反田康平(4年)は、パス回しと位置取りが 巧みな攻守の要。MF谷口彰悟(2年)はユニバーシアードではDFで出場し、仕事場所は多彩。前線はタレントがそろう。FW赤崎秀平(同)は昨季の同リー グの得点王。瀬沼は184㌢の恵まれた体格を生かした高さと強さが群を抜く。曽我敬紀(3年)は、スピードがありサイドからのシュートが魅力だ。
一方、守りも粘り強い。GK三浦雄也(4年)を軸に、古谷真悟(同)と車屋紳太郎(1年)の両センターバックが冷静な読みで淡々と相手を抑え込む。最終ラインからの攻撃の組み立てもうまくこなす。
関東大学リーグ14度、全日本大学選手権8度の優勝を誇る名門も、ここ数年はタイトルを手にしていない。だが、風間体制のもと昨季は同リーグ2位に食い 込むなど名門復活の兆しがのぞく。4年ぶりの天皇杯で見据える先は「J」との真剣勝負。進化を続けるパスサッカーがどこまで通用するのか注目だ。

(茨城新聞)