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栃木ウーヴァFC(2年連続4度目)

栃木ウーヴァFC

「第16回栃木トヨタカップ栃木県サッカー選手権大会」決勝で、2年連続の対戦となった関東リーグ1部の「ヴェルフェたかはら那須」を延長戦の末 1-0で下し、2年連続4度目の優勝を飾った。パスミスからカウンターを受け、ピンチを招くなど、堅守からチャンスを見いだす普段のリーグ戦とは逆の展開 で苦戦を強いられた。 
1947年に日立栃木サッカー部として創部。09年の全国地域リーグ決勝大会で準優勝しJFL昇格を決め、完全クラブチーム化した。「ウーヴァ」はホー ム・栃木市大平地区の特産品ぶどうをポルトガル語にした言葉。プロ契約選手は1人もおらず、完全アマチームとして、選手は昼間各職場で働き、夜間に練習を 重ねている。
JFL初年度の昨季は、中盤から後半に失速し、降格争いを続けた。J2の栃木SCを自由契約になった選手らを補強したが、戦術への意思統一やプレーの連 動性など、チームワークに課題が残った。2年目の今季は大型補強はないが、昨季の反省を生かしてチームの一体感が大きく改善した。
8月30日現在、リーグ戦は8勝3分け7敗。勝ち点は既に昨季通年の31に迫る27。順位こそ10位だが、4位まで勝ち点4差と上位も狙える位置にいる。
基本的な戦術は堅く守ってカウンターなどで少ないチャンスをいかす。しぶとい守備が生命線。今季は主将の前田和也(まえだ・かずや)ら4人のDF陣が安定、さらに水戸から移籍したGK原田欽庸(はらだ・よしのぶ)がチームを救っている。
大量失点を重ねた昨季と比べ、失点は大きく減り、8勝のうち7勝、7敗のうち6敗が1点差と常に接戦にもちこめている。
得点力不足が懸念された攻撃面は、188センチの長身、32歳のベテランFW若林学(わかばやし・まなぶ)が活躍。現在リーグ6試合連続ゴール中で、昨季通年の7得点を上回る9点を稼いで得点ランキング単独3位。
ヴェルフェ戦でも延長前半に決勝のヘッドで公式戦7戦連続弾を決めた。試合を組み立てるのはボランチ浜岡和久(はまおか・かずひさ)。キープ力、パスセンス、FKなどで存在感を発揮、浜岡中心のチームになりつつある。
若林にボールを入れ、頭で落としたりポストプレーなどから好機をつくる。右サイドの高安亮介(たかやす・りょうすけ)はスピードにのったドリブルからのクロスが武器。
昨年の天皇杯は2回戦でのJ1・浦和戦を想定していたが、初戦の東京国際大にまさかの敗北。屈辱を味わった。今回も2回戦で柏が控えるが、Jと戦いたい気持ちは胸にしまい、まず柏U-18戦に全力を尽くすことが誓いとなっている。

(下野新聞)