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広島経済大学(5年ぶり3度目)

広島経済大学

広島修道大との大学対決を制して、第86回大会以来の出場権をつかんだ。県代表の座を懸けた全広島選手権決勝大会の決勝はほとんどの時間帯、ボー ルを支配された。日差しがきつく、気温30度を超える酷暑の消耗戦。1-0の勝利は、鋭いカウンターを武器とする広島経大が思惑通りに試合を進めた結果で ある。相手のバックパスのミスを逃さず、少ない手数であっと言う間に決勝点を奪ってしまった。
3-6-1の布陣で、1トップには166センチと小柄な勝田耕司を起用する。かつて東洋工業で活躍した桑田隆幸監督の狙いは「運動量でかき回す」。前線 からプレッシャーをかけ、ボールを奪えば、シャドーの渡翔太と佐々木邦公とのコンビネーションで速攻を仕掛ける。ターゲットとなれる185センチの井上友 輔も控える。
広島県を中心に中四国地方の高校出身者が集まる。7月に全日本大学トーナメントに出場するまで、大学での全国大会経験者がメンバーにいなかった。しかも4年生は主将の沖田一樹ら数人。経験の少なさが自信のなさにつながっていた。
全日本大学トーナメントで成長へのきっかけをつかんだ。中国予選で3度のPK戦を制して「負けないしぶとさ」を身につけ、本大会では明大に0-3ではね返されたものの、勝敗では語れない経験を積んだ。桑田監督は「おどおどしなくなった」と言う。
全広島選手権決勝大会にも生きた。準決勝は広島経大出身者が占め、OBのプライドを懸ける富士ゼロックス広島にPK戦で勝った。ヒーローは1年生のGK沢田和志。鋭い読みで2本を止めた。この1戦は、「PK戦になっても大丈夫」と、イレブンに心の余裕も植え付けた。
天皇杯は初出場した第84回大会に2回戦に進んだ。第86回大会は1回戦敗退。3度目の今回は1回戦で、JFLのツエーゲン金沢と顔を合わせる。上野展 裕監督はJ1サンフレッチェ広島でプレーし、下部組織での指導経験がある。サンフレッチェ広島ジュニアユース監督時代の教え子となる沖田主将は「上野さん に格好悪いところは見せたくない」と燃える。大きな関門を突破すれば、サンフレッチェ広島が待っている。
どれだけ行けるか。どこまで出来るか。力を試す大舞台を心待ちにしている。

(中国新聞)