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レノファ山口(3年連続10度目)

レノファ山口

山口県サッカー選手権の決勝では、2年連続の対戦となった徳山大(周南市)に1-0で勝利した。DFとMFで2ラインをつくる徳山大の組織的な守備に苦戦。後半ロスタイムに、J1広島などで活躍したFW中山選手が強烈なヘディングで決勝点を挙げ、3連覇した。
中国リーグに所属し、日本フットボールリーグ(JFL)昇格を目指して戦っている。「山口県にプロチームを」という県民の願いを受け、将来的なJリーグ 参入も見据える。特に今季は、10月の山口国体も控えた「勝負の年」。中山選手のほか、Jリーグ大分や鳥栖に所属したFW市原選手が加入するなど、補強に 力を入れた。ゴール前での力強さが魅力の市原選手はリーグ14得点でチーム得点王。4得点の中山選手も、ここ一番の勝負強さや、ベテランならではの統率力 でチームを引っ張っている。
広島ジュニアユース監督も務めた、月岡監督は今季2年目。日本代表の槙野選手(独・ケルン)や森重選手(J2・FC東京)を育てた指揮官は「パスサッ カー」を掲げ、DFラインからしっかりとボールをつないでゴールを狙うスタイルを植え付けた。鋭いドリブルが魅力のMF福原選手や正確なキック技術を持つ DF碇野選手、高さと強さを兼ね備えたDF伊藤選手たちがチームを支える。
今季の中国リーグでは、8月末時点で2位。9月の4試合を残し、首位のデッツォーラ島根(島根県)と勝ち点差が4ある。ゲームを支配しながらゴール前で の決定力不足やミスからの失点への対応が課題。JFL昇格への登竜門である全国地域リーグ決勝大会に出場できる枠は一つしかなく、厳しい戦いが続いてい る。一方で、「全勝するしかない」という状況で、選手は開き直ってプレー出来ていることは大きい。
天皇杯1回戦で当たるのは、岡山県代表のファジアーノ岡山ネクスト。「同じ中国リーグに所属するチームには負けられない」とチームの士気は高い。勝ち進 めば、2回戦で昨年0-4で敗れたJ2湘南と対戦する。昨季まで所属していた中山選手は「世話になったチーム。対戦して恩返しがしたい」と強調。市原選手 も「Jリーグのチームを相手にどこまでできるのか試したい」と闘志を燃やす。
レノファの設立は2006年。母体となる山口県サッカー教員団時代を合わせて10度目の天皇杯出場となる。チーム名の「レノファ」は、英語で「維新」を 意味する「renovation」の「レノ」と、「fight(戦う)」や「fine(元気)」の「ファ」を合わせた造語。

(中国新聞)