大海原に空舞う天女 福井県で鎌倉時代の「厨子(ずし)」を堪能できる企画展
福井県の坂井市龍翔博物館で、企画展「コレクション展-坂井の人びとの信仰-」が開催されている。福井県指定文化財の大善寺の木造黒漆塗厨子(もくぞうくろうるしぬりずし)や瀧谷寺(たきだんじ)の古文書、現在も市内で行われている「三国祭」や「歳徳(としとく)さん」など、伝統行事に関する資料を展示している。会期は5月24日(日)まで。
大善寺は真言宗智山派の寺院。周辺の下兵庫は平安時代から戦国時代にかけて、奈良の興福寺・春日大社の荘園だった河口荘(かわぐちのしょう)だったことから、奈良の地と関係が深い。中世には奈良の西大寺門下の寺院だった。今回展示されている「木造黒漆塗厨子」は、本尊の十一面観音像を安置するための厨子で、鎌倉時代後期の作。精密な厨子絵の出来や図様から、過去の調査では奈良の大寺院で優れた仏画を手がけた絵師の作と推定されている。左右の扉に描かれた美しい観音浄土の世界観は必見。
大善寺は能登半島地震で本堂の壁にひびが入るなどの被害に遭ったため、厨子を龍翔博物館で一時預かりしている。同館での展示公開は初めて。大善寺でのご開帳は、かつては33年に1度、最近では17年に1度行われてきた。しかし、ご開帳時は本尊があるため、厨子内部をじっくり見ることはできなかったという。今回は照明も駆使し、細密に描かれた厨子絵をじっくり見ることができる。
入館料は一般400円。高校生以下は無料。開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。
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