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「高校生ビジネスプランGP」ファイナリスト決定 0.4%の狭き門、日本変える成長エンジンを

ファイナリストに選ばれ喜ぶ徳島県・小松島西高のメンバー(オンライン中継の画面)

 日本や地域社会の未来を切り開くために、自ら考え行動する力を養ってもらう目的で行われている「高校生ビジネスプラン・グランプリ(GP)」を主催する日本政策金融公庫(日本公庫)は11月28日、2025年1月12日の最終審査会に進む、ファイナリスト10組とセミファイナリスト10組を発表した。日本公庫国民生活事業本部の川上一郎特別参与は「高校生らしい目線で社会課題の解決を目指すプランが集まった。先行き不透明な時代だからこそ、柔軟な発想で成長エンジンを生んでいく若者の力が必要だ」と話した。

ファイナリストの10組(順不同)

 

 ビジネスプランGPは、13年度に始まり今回で12回目(うち1回中止)。今年度は、過去最多の全国536校から、5151プランの応募があり、書類審査を経て選ばれたファイナリスト、セミファイナリストは「通過率0.4%の狭き門の突破者」(森本淳志・日本公庫国民生活事業本部創業支援部長)となった。プラン内容は、物価高騰や急速なデジタル化進展といった社会情勢を映したものが目立った。奨学生の返済負担を軽減するため東北6県の農家が無償で食料を提供する「いっぱい食べて返済不要」(青森県立名久井農高「FLORA HUNTERS」)など農業や漁業に関係するもの4件や、“ワクワク感”などを備えた電子商取引(EC)サイトを作成・運営する「qUick」(埼玉県・早大本庄高の中塚ノアさん)といったアイデアが出された。

セミファイナリスト10組(順不同)

 

 最終審査会は、東京大学本郷キャンパスの伊藤国際学術研究センター伊藤謝恩ホールで、ファイナリスト10組がプレゼンテーションを行う。審査員は、高橋徳行・武蔵大学学長や姪原保志・日本公庫常務取締役ら。グランプリには報奨金20万円、準グランプリには10万円、審査員特別賞(3校)には5万円、優秀賞(5校)には2万円、セミファイナリスト賞(10校)には1万円が贈られる。

日本公庫国民生活事業本部の川上一郎特別参与

 

 高校生ビジネスプランGPは、08年のリーマン・ショックや11年の東日本大震災を受け経済情勢が悪化し、日本公庫の創業融資件数も過去最低となっていたことなどを背景とし、未来を担う高校生に企業教育を施して日本を変える力になってもらおうとの狙いで創設。日本公庫では、全国150以上の支店網を活用し出張授業を行うなどきめ細かなサポート体制を整え、これまでの累計参加校は約1600、参加生徒数は10万人を超えている。

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