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自由研究は「大昆虫展」で 楽しくて役に立つ特別イベントに家族連れ

虫の絵を描く子ども=東京都墨田区
虫の絵を描く子ども=東京都墨田区

 8月に入り一段と大きくなったセミの鳴き声が、戸外で遊ぶ子どもたちの元気な声に重なる——。夏本番を迎え、行楽地はどこもかしこも家族連れらでにぎやかだ。9月3日まで東京都墨田区の東京スカイツリータウンで開かれている「大昆虫展」も例外ではなく、多くの子どもが本物のカブトムシやクワガタムシを触るなどして、つかの間の“昆虫採集体験”を楽しんでいる。

 夏の子ども向けイベントとして最近人気なのは、夏休みの宿題(自由研究)にも役立つような内容を含んだものだ、という。夏休みの終わりに子どもと一緒に自由研究のテーマ探しにあたふたする多くの保護者にとっては、夏休みのレジャーがそのまま自由研究の素材になるのは“一石二鳥”で助かるかもしれない。

 多くの昆虫標本をそろえた大昆虫展は、自由研究のテーマ探しに困ることはない。昆虫標本以外にも開催期間中さまざまな特別イベントを開いており、自由研究の素材には事欠かない。

絵の見本を見せる日大芸術学部特任教授の木村政司さん
絵の見本を見せる日大芸術学部特任教授の木村政司さん

 8月3日は、日大芸術学部特任教授の木村政司さんが、教え子の同学部学生8人と一緒に、子どもたちに自由に「虫」の絵を描いてもらうイベントを開き、多くの家族連れが参加した。

 木村さんは用意した紙を子どもたちに渡し「なんでもいいから、自由に虫を描いてみて。夏休みの宿題として提出してもいいよ」と声を掛けると、小さな子どもは、すぐペンを持って描き始める。アリやカブトムシのような昆虫が白紙に“誕生”する。たくさんのカラフルな昆虫を描いた5歳の男児(横浜市)は「楽しい。うまく書けたよ」と絵を顔の前に掲げてうれしそうだ。

 木村さんは「小さな子どもほど、既成概念にとらわれていないから、自由に描いてというとすぐ描き出す。自由に、といわれて困ってしまうのは最近は大人の方。一生懸命描いている子どもたちを見ると、“自由”とは何かと、つい考えてしまう」と話した。

中央にあるクワガタのオブジェを制作した日大芸術学部の学生ら
中央にあるクワガタのオブジェを制作した日大芸術学部の学生ら

 大昆虫展では、木村さんの教え子の日大芸術学部の学生が制作した、クワガタのオブジェや昆虫の絵6点なども展示されている。

制作したサムライアリ(左)とルリボシカミキリの絵の前に立つ渡辺稜大(りょうた)さん
制作したサムライアリ(左)とルリボシカミキリの絵の前に立つ渡辺稜大(りょうた)さん

 展示されている6点の絵のうち、サムライアリやルリボシカミキリなどの絵4点を制作した日大芸術学部3年の渡辺稜大(りょうた)さんは「子どもたちに興味に持ってもらえるよう描いた。多くの人に見てもらいたい」と話す。 準備期間も含めて、日大芸術学部の学生が、オブジェや絵の制作など「大昆虫展」のために費やした期間は1~2カ月。学生たちは、一足早い“夏休みの宿題”を立派にやり遂げたようだ。

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