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子どもたちが楽しみながら「和食体験」 東京で「子ども和食セッション」開催

かつお節削り体験
かつお節削り体験

 子どもたちに「和食」に楽しく触れて関心を高めてもらおうと、体験イベント「子ども和食セッション」が7月16日(日)、東京・渋谷の服部学園で開催された。和食文化国民会議(東京)主催、服部学園の共催。

 小学校4~6年生の子どもと保護者を対象に、昨年に続き2回目の開催。今回は1日を通し、計96組200人が参加した。「はし」(三信化工・いただきます.info・はしわたし研究所)、「すぱいす」(エスビー食品)、「みそ」(マルコメ)の3ブースでは、予約不要で参加できる体験学習を展開。参加者たちは、焼き印を押すはし置き作り、スパイスを順番に詰めていく七味唐辛子作り、原料や熟成期間がさまざまなみその食べ比べなどを楽しんだ。

焼き印を押してはし置き作り
焼き印を押してはし置き作り
七味唐辛子作り
七味唐辛子作り
みその食べ比べ
みその食べ比べ

 また、「かつお」(にんべん)、「こんぶ」(日本昆布協会)、「しお」(伯方塩業)、「さかな」(大日本水産会)、「おこめ」(プレナス)、「しょうゆ」(日本醤油協会)、「まめ」(フジッコ)の7テーマで、25~40分程度の教室を開催。参加者は、かつお節を削る体験、「ごはんに合う塩選挙」などに取り組んだり、「しょうゆのひみつ」や「昆布の歴史」などについて学んだりした。カッコ内は担当企業・団体。

かつお節削り体験
かつお節削り体験
「しょうゆのひみつ」講座
「しょうゆのひみつ」講座
「ごはんに合う塩選挙」
「ごはんに合う塩選挙」

 服部学園校長の服部幸應氏と、同学園日本料理主席教授の西澤辰男氏による計1時間の講演・講座も行われた。服部氏は「食育~家族で楽しく料理を作ろう~」と題して講演。2歳で包丁を持ち、小学4年(9歳)の頃には揚げ物経験もあったという服部氏。だが、その頃に父親に「天丼を作ってほしい」と言われ、天ぷらを揚げ、丼つゆも作って出したところ、「まずい」と食べてくれなかったという。そこで「お父さんにおいしいと言わせてやる!」と奮起し、いろいろな定食屋・そば屋などに通い、ここぞと思った店の主人に天丼作りを米の炊き方からから天ぷらの揚げ方まで教えてもらった。父親が「うまい!」とうなる天丼を作れるようになり、その時の父親のニコッとした笑顔が忘れられないというエピソードを紹介。また、幼少期に遊んだ東京・中野の自宅近くの沼で、廃棄される油で魚が死んでいるのを見たことなどが、食材や環境問題に関心を持つきっかけになったことなども紹介した。「食育」の取り組みを絵文字で分かりやすく表現した農林水産省による「食育ピクトグラム」もスライドで提示し、「皆さんにも、ぜひ覚えてほしい」と話した。また、「ぜひ、お母さんやお父さんなど料理をする人のお手伝いをして」と呼び掛けた。

服部幸應氏の講演
服部幸應氏の講演

 西澤氏は、「だし」の基本知識や「一番だし」「二番だし」のひき方について解説した。だしをひいた後の昆布やかつお節を使ったふりかけやつくだ煮、だしで味わう「賀茂茄子の揚げ出し」、具材をたっぷりのせてだしで味わう「にぎわい素麺(そうめん)」などの調理の実演も披露。「1カ月に1度でも2カ月に1度でも、だしをひいたり、その素材やだしを使った料理をぜひ作ってみたりしてください。今日の体験を思い出し、食べてくれる人や生産者の方々のことを思い、料理や1日の食事を楽しんでください」と呼び掛けた。

西澤辰男氏のだし講座
西澤辰男氏のだし講座
西澤辰男氏の実演講座で作られた料理
西澤辰男氏の実演講座で作られた料理

 東京・小平市から母子で参加した小4・伊東快晴君は、「だしのことやだしの取り方など、今まで知らなかったことを知ることができてよかったです。これから夏休みになるので、家でもやってみたいです」と笑顔で話した。

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