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キャスターを転がす音は公害 観光地ドブロブニクが規則

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 コロナ禍が過ぎ去り、世界中どこも観光客がはじけ気味。閑古鳥だった宿泊施設や商店は潤う半面、オーバーツーリズムの問題が再度浮上してきている。アドリア海の真珠といわれ、世界遺産にも登録されているクロアチアのドブロブニクでは、観光客がスーツケースを引いて歩く際の、キャスターの音が地元住民の悩みの種になり、ついにキャスターを転がして歩くことを禁止する規則ができた。

 城壁とオレンジ色の屋根が特徴的な旧市街や、街を囲む城壁の散策が楽しいドブロブニクだが、石畳の上を転がすスーツケースのキャスターの音は確かにかなりな“騒音”。観光客が多い時期は、ガリガリというあの特徴的な音が世界遺産の落ち着いた石造りの空間に響き渡る。

 仏パリジャン紙など欧州メディアが伝えたところによると、この規則により、今年の夏から観光客はキャスター付きのかばんは小さいものでもすべて手で抱えて歩かねばならず、11月には、旧市街の中をスーツケースを持って歩くこと自体を禁止する方向だという。もっとも、手で抱えて持ち歩くこと自体かなりな重労働だから、この夏から実質的にはスーツケースは大きさに関わらず宿に置き、手持ちのかばんで外出することになるはずだ。

 ドブロブニクでは、このスーツケースのキャスター問題を含め、モニュメントによじ登っての写真撮影やゴミの放置、上半身裸で散歩したり、リードをつけずにペットを歩かせたりという迷惑行為を禁止する動画を制作、航空機や客船内で周知をはかっている。

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