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欧州委員会がMenarini GroupのORSERDU(R)(elacestrant)をESR1遺伝子変異が活性化したER陽性/HER2陰性の局所進行性または転移性乳がん患者の治療薬として承認

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202309219958-O1-ibj0Xnke

* 欧州では毎年55万人以上の患者が乳がんと診断され、そのうち70%がエストロゲン受容体(ER)陽性(注 1)。欧州では毎年14万7000人以上の乳がん患者が同疾患により死亡している(注 2)

* ORSERDUは、ESR1遺伝子変異を有するER陽性/HER2陰性の進行性または転移性乳がん患者に特化した初の治療薬で、内分泌療法では約20年ぶりのイノベーション

* ESR1遺伝子変異は、ER陽性/HER2陰性の進行性または転移性乳がんの最大40%に存在し、標準的な内分泌療法に対する抵抗性促進因子であることが知られており、こうした腫瘍の治療をより困難にしている

フィレンツェ(イタリア)、ニューヨーク, 2023年9月21日 /PRNewswire/ — 国際的な医薬品・診断薬のリーディングカンパニーMenarini Group(「Menarini」)とMenarini Groupの100%子会社Stemline Therapeutics(「Stemline」)は20日、欧州委員会が、ESR1遺伝子変異が活性化したエストロゲン受容体(ER)陽性、HER2陰性の局所進行性または転移性乳がん(mBC)患者で、CDK4/6阻害剤を含む内分泌療法を少なくとも1回受けた後に病態進行した閉経後女性および男性を治療する単剤療法として、ORSERDU(R)(elacestrant、エラセストラント)を承認したと発表しました。

欧州委員会の承認は、2023年7月に出された欧州医薬品庁(EMA)ヒト用医薬品委員会(CHMP)の肯定的見解を受けて行われました。今回の承認により、ORSERDUは、ESR1遺伝子変異を有するER陽性/HER2陰性の腫瘍の治療に特化した初の、そして唯一の治療薬となります。ESR1遺伝子変異は、内分泌療法を受けた結果生じる後天的変異で、ER陽性/HER2陰性のmBC患者の最大40%に認められます。ESR1遺伝子変異は標準的な内分泌療法に対する抵抗性促進因子であることが知られており、これまではこうした変異を有する腫瘍は治療がより困難でした。

Menarini GroupのElcin Barker Ergun最高経営責任者(CEO)は「転移性乳がんに罹患している患者さんには、病気の治療をしながら自分にとって大切なことに集中できるようにする、効果的で忍容性の高い選択肢が必要だということは、以前から分かっていました」「1日1回の服用で有効性を発揮し、内分泌療法において約20年ぶりのイノベーションとなる新たな乳がん治療薬をお届けできることを誇りに思います。今日の成果を可能にした、臨床試験に参加された腫瘍研究者や全ての患者さんのサポートにも心から感謝しています」と語っています。

ミラノ大学腫瘍内科教授でイタリアIRCCS欧州腫瘍研究所早期医薬品開発部門長も務めるGiuseppe Curigliano医学博士は「ER陽性/HER2陰性の患者の相当数が、転移のいずれかの時点で最終的にESR1遺伝子変異を発症するため、mBC患者は病態が進行するたびにESR1を検査し、乳がんの原因を理解することが重要です。本日の承認で、このような乳がんを治療困難にしている変異に直接作用する初めての治療選択肢が手に入ることになり、患者さんとそのご家族に希望を与えています」と話しました。

ORSERDUの承認は、elacestrantの無増悪生存期間(PFS)が、治験責任医師が選択した承認済み内分泌単剤療法と定義した標準治療(SOC)と比較して統計学的に有意であることを示した第3相試験EMERALDのデータが裏付けとなっています。本試験の主要評価項目は、全患者集団およびESR1遺伝子変異患者におけるPFSでした。腫瘍にESR1遺伝子変異のある患者群において、SOCのPFS中央値が1.9カ月だったのに対し、elacestrantは3.8カ月で、進行または死亡のリスクもSOCより45%減少しました(PFS HR=0.55, 95% CI: 0.39, 0.77)。

2022年サンアントニオ乳がんシンポジウム(SABCS)で発表されたEMERALDのPFS結果の事後サブグループ分析では、事前にCDK4/6i治療を受けていた期間はelacestrantによるPFS延長と正の相関関係がありましたが、SOCとは相関していないことが実証されました。EMERALD試験で無作為化される前にCDK4/6iで12カ月以上治療を受けたESR1遺伝子変異のある患者の場合、SOCのPFS中央値が1.9カ月だったのに対し、elacestrantは8.6カ月を達成、進行または死亡のリスクも59%減少しました (HR=0.41、95% CI: 0.26-0.63)(注 3)。

安全性データは、以前に報告された結果と一致していました。ORSERDUの最も一般的 (10%以上)な副作用は、吐き気、トリグリセリド増加、コレステロール増加、嘔吐、疲労、消化不良、下痢、カルシウム減少、背痛、クレアチニン増加、関節痛、ナトリウム減少、便秘、頭痛、ほてり、腹痛、貧血、カリウム減少、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加でした。ORSERDUの重要な安全性情報は、以下の通りです。

Stemlineとその関連会社が、欧州内で同製品を商品化する予定です。

▽第3相試験EMERALD(NCT03778931)について

第3相試験EMERALDは、ER陽性/HER2陰性の進行性・転移性乳がん患者の2次治療または3次治療の単剤療法としてelacestrantを評価する、無作為化・非盲検・実薬対照試験です。本試験には、CDK4/6阻害剤を含む内分泌療法での1次または2次治療歴のある患者478人が登録されました。本試験の患者は、elacestrantを投与する群と、治験責任医師が選択した承認済みホルモン剤を投与する群に無作為に振り分けられました。本試験の主要評価項目は、全患者集団およびエストロゲン受容体1遺伝子(ESR1)に変異のある患者群における無増悪生存(PFS)でした。腫瘍にESR1遺伝子変異のある患者群において、SOCのPFS中央値が1.9カ月だったのに対し、elacestrantは3.8カ月で、進行または死亡のリスクもSOCより45%減少させました(PFS HR=0.55, 95% CI: 0.39, 0.77)。

▽ORSERDU(R)(elacestrant、エラセストラント)について

適応症: ORSERDU(elacestrant)単剤療法は、ESR1遺伝子変異が活性化したエストロゲン受容体(ER)陽性、HER2陰性の局所進行性または転移性乳がんを患い、CDK4/6阻害剤を含む内分泌療法を少なくとも1回受けた後に病態進行した閉経後女性および男性の治療に適応されます。

ORSERDU SmPCからの重要な安全情報

肝障害:中等度の肝障害(Child-Pugh B)のある患者へのORSERDUの投与は、1日1回258mgを慎重に行うこと。臨床データがないため、重度の肝障害(Child-Pugh C)患者へのORSERDU投与は推奨されない。

CYP3A4誘導剤および/または阻害剤との併用: 強度あるいは中程度のCYP3A4阻害剤とORSERDUの併用は避けること。強度あるいは中程度のCYP3A4誘導剤とORSERDUの併用は避けること。

血栓塞栓事象:血栓塞栓事象は進行性乳がん患者によく認められ、ORSERDUの臨床試験でも認められた。リスクのある患者にORSERDUを処方する際は、この点を考慮すること。

 

副作用

患者の1%以上で報告された重篤な副作用には、吐き気、呼吸困難、血栓塞栓症(静脈)などがあった。

ORSERDUの最も一般的(10%以上)な副作用は、吐き気、トリグリセリド増加、コレステロール増加、嘔吐、疲労、消化不良、下痢、カルシウム減少、背痛、クレアチニン増加、関節痛、ナトリウム減少、便秘、頭痛、ほてり、腹痛、貧血、カリウム減少、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加だった。

elacestrantの最も一般的なグレード3以上(2%以上)の副作用は、吐き気(2.7%)、AST上昇(2.7%)、ALT上昇(2.3%)、貧血(2%)、背痛(2%)、骨痛(2%)だった。

吐き気:患者の35%で吐き気が報告された。グレード3-4の悪心事象は患者の2.5%で報告された。吐き気は最初のサイクルでより頻繁に発生し、第2サイクル以降 (つまり、時間の経過とともに) 、吐き気の発生率は概ね低くなった。 

高齢者:75歳以上の患者で、胃腸障害がより多く報告された。

受胎、妊娠、授乳

ORSERDUは、妊娠中または避妊をしていない妊娠可能な女性には使用しないこと。elacestrantの作用機序および動物を用いた生殖毒性試験の結果から、ORSERDUは妊婦に投与すると胎児に害を及ぼす可能性がある。生殖可能な女性には、ORSERDU投与中および最終投与後1週間は効果的な避妊を行うよう助言すること。

授乳中の女性は、ORSERDUによる治療中およびORSERDUの最終投与後1週間は授乳しないことが推奨される。

動物実験で得られた知見とその作用機序から、ORSERDUは、生殖可能な女性および男性の生殖能力を損なう可能性がある。

車の運転および機械の操作能力への影響:ORSERDU服用中の患者の一部で、疲労、無力症、不眠症が報告されている。車の運転や機械の操作中にこうした副作用を経験した患者は、注意すること。

出生から18歳までの小児に対するORSERDUの安全性と有効性は、確立されていない。

副作用が疑われる場合の報告先: EUPV@menarinistemline.com

製品に関する苦情の報告先: EUcustomerservice@menarinistemline.com

医療情報のリクエスト先: EUmedinfo@menarinistemline.com

elacestrantは、ELEVATE(NCT05563220)、ELECTRA(NCT05386108)、ELCIN(NCT05596409)など、転移性乳がんを対象としたいくつかの臨床試験でも、単剤療法または他の治療法との併用療法として研究が行われています。elacestrantは、早期乳がんを対象とする評価も計画されています。

Menarini Groupは、2020年7月にRadius Health, Inc.からelacestrantのグローバルライセンス権を取得しました。Menarini Groupは、elacestrantのグローバルな登録、商品化、およびさらなる開発活動に全責任を負っています。

▽Menarini Groupについて

Menarini Groupは、売上高44億ドル超、従業員数は1万7000人を超える国際的な大手医薬品・診断薬企業です。Menariniは、満たされていないニーズの高い治療分野に重点を置き、心臓疾患、腫瘍、呼吸器疾患、消化器疾患、感染症、糖尿病、炎症、鎮痛用の製品を提供しています。18の生産拠点と9の研究開発センターを有するMenariniの製品は、世界140カ国で販売されています。詳細については、www.menarini.com をご覧ください。

▽Stemline Therapeutics Inc.について

Menarini Groupの100%子会社Stemline Therapeuticsは、新規腫瘍治療薬の開発、商品化に注力している商業段階のバイオ医薬品企業です。Stemlineは、エストロゲン受容体(ER)陽性、ヒト上皮細胞増殖因子受容体2(HER2)陰性でESR1遺伝子変異のある進行性または転移性乳がん(mBC)患者で、内分泌療法を少なくとも1回受けた後に病態進行した閉経後女性および成人男性用の経口内分泌治療薬ORSERDU(R)(elacestrant)を米国で商品化しています。Stemlineは、米国および欧州で侵攻性血液がんである芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)患者向けにCD123を標的とする新規標的治療薬ELZONRIS(R)(tagraxofusp-erzs)を商品化、これは、これまでに米国および欧州で承認された唯一の治療薬です。Stemlineは、多発性骨髄腫用のXPO1阻害剤NEXPOVIO(R)も欧州で商品化しています。Stemlineは、固形がんおよび血液がんを対象に、さまざまな開発段階にある低分子化合物およびバイオ医薬品の広範な臨床パイプラインも有しています。

(注 1)Decision Resource Group / Clarivate Breast Cancer Landscape / Epidemiology – June 14, 2023

(注 2)International Agency for Research on Cancer, World Health Organization – Globocan – 2020

(注 3)Bardia et al. EMERALD phase 3 trial of elacestrant versus standard of care endocrine therapy in patients with ER+/HER2- metastatic breast cancer: Updated results by duration of prior CDK4/6i in metastatic setting. SABCS 2022. GS3-01

Logo – https://mma.prnasia.com/media2/1958938/MENARINI_GROUP_Logo.jpg?p=medium600

 

 

(日本語リリース:クライアント提供)
PR Newswire Asia Ltd.

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