非常食の常備率は37%、若年層で備えの遅れも ぐるなび調査で見えた“意識と行動のギャップ”

地震や豪雨など自然災害への不安が高まる中、非常食を備えている人はどれくらいいるのだろうか——。ぐるなび(東京)が会員1300人を対象に実施した「非常食・防災食」に関する調査で、災害への不安を抱える人が全体の約4人に3人に上る一方、非常食を常備している人は37%にとどまることがわかった。防災への“意識”と“行動”の間に依然として大きな溝がある実態が浮かび上がった。
災害への不安は年代・性別で差があり、20代と40代の男性は6割台と比較的低いのに対し、30〜40代の女性は8割以上が不安を感じていると回答。非常食の常備率でも傾向は似ており、60代女性が5割強と高い一方、30代男性と20代女性は3割弱にとどまった。若年層ほど備えが手薄な状況がうかがえる。
常備している非常食の内容は「飲料水」「缶詰」「レトルト食品」が上位を占めた。重視するポイントでは「日持ち」が8割で最多となり、「調理が不要または簡単」「普段食べても良いもの」が5割前後で続いた。消費期限の把握状況は「全て把握している」が8%にとどまり、「だいたい把握している」が59%、「あまり把握していない」が30%と、管理の難しさも浮き彫りになった。
備蓄量については「3〜5日分くらい」が半数弱で最も多く、1週間分以内が全体の9割を占めた。一方で20代は「2週間分以上」が16%と他世代より高く、災害への備え方に世代差が見られた。
注目されるのが「ローリングストック」の広がりだ。日常的に消費しながら補充する備蓄方法で、認知度は7割弱、実践者は3割弱に達した。2024年の調査と比べると認知度は8ポイント増、実践者も4ポイント増と着実に広がっている。
ぐるなびリサーチグループ長の本間久美子氏は「不安を抱く人は多いのに、非常食の常備率は伸びていない。若年層ほど“備える”ことへのハードルが高い」と指摘。そのうえで「普段食べる食品を少し多めに買い置きするだけで始められるローリングストックは、日常の延長線で取り組める防災。非常食を常備できていない人も今日から実践してほしい」と呼びかけている。
災害の多い日本において、備えは“特別な行動”ではなく、“日常の習慣”にすることが大事。今回の調査は、そんな防災のあり方を改めて気づかせてくれる。

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