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熊本教員蹴友団(初出場)

熊本教員蹴友団

「うちのメンバーは教職員やサッカー指導者たち。敵の長所を認めながら理論的に戦っている」とDF古閑健仁主将。熊本県代表の熊本教員蹴友団は、クレバーなプレーと確かな経験を備えた社会人チームだ。
練習は週2~3回、勤務を終えた後の夜2時間半と限られているが、少ない練習量を補っているのが対戦相手の綿密な分析。県選手権の決勝でも、夏休みにみっちり練習を積んできた大津高を相手に「敵の短所を突き、長所を消し去るサッカー」(青木太監督)を披露した。
指揮官は「相手守備陣のパス精度は高くないので前に蹴らせてもいい」と指示し、引き気味に試合を展開。自陣でボールを奪い、前掛かりになった相手のサイ ドバックの裏を突く作戦が功を奏した。大津高が誇るプロ注目のセンターバック植田直通からボールを遠ざけるようなサイド攻撃で、何度も好機を演出。2-1 で競り勝った。
1回戦は熊本大、準決勝はルーテル高を撃破した。基本布陣は4-4-2で、決勝の先発11人の平均年齢は25・5歳。多くの選手が高校の強豪校や大学 サッカー部のOBで競技歴が長い。GK福邑健仁は「学生や高校生に勝てたのは経験値の差。僕たちはピッチの上でコミュニケーションを取りながら、戦況に応 じて戦い方を修正することができる」と話す。
注目は県選手権3試合でチームトップの3得点を挙げたMF増村孝弘で、スペースへの飛び出しが鋭い。守備陣は粘り強さが持ち味。GK福邑はロッソ熊本(現・J2ロアッソ熊本)でのプレー経験があり、反応の良さと的確なコーチング(指示)に定評がある。
チームの歴史は長く、1923(大正12)年、熊本第二師範学校にサッカー部がつくられたのが始まりとされる。77年に九州リーグ初優勝。天皇杯県代表は7回目だが、過去6回は各都道府県代表が出場するようになった第76回大会より前で、いずれも九州大会で敗れてきた。
初の全国切符を手にしたイレブンたち。宮崎県代表の宮崎産業経営大との1回戦に向けて、青木太監督は「社会人の意地があるので、負ける気はない」と意気込む。

(熊本日日新聞)