歴史的逸品から現代アートまで 世界のかすりの魅力に迫る一冊
かすりの着物は知っているし、日本の伝統的な柄だと思っていたけれど、実は世界中にかすりの織物は存在する。その魅力に迫った『世界の絣(かすり) その技術の起源と伝播』(デヴィッド・パリー著、グラフィック社)が6月に発売される。
織る前にあらかじめ糸をデザインどおりに染め分けて織り上げる、かすりの布。「イカット」として知られるこの織物は世界各地で作られ、いずれも織り進む中で生じる計算しきれない「揺らぎ」が魅力となって多くの人々の心をとらえている。この本書では、アメリカのデヴィッド・パリー・コレクションを中心に世界を7つの地域に分けて世界中のかすりを紹介。その起源やテクニックに始まり、各地の歴史と特徴、それぞれの文化と伝統が織りなすデザインの多様さと美しさを知ることができる。税込み4400円。