しんくみ大賞は東京の駒崎さん 親切の「バトン」つなぐ 全信中協「小さな助け合いの物語賞」
実体験をもとに身近な「小さな助け合い」をテーマとした作品を募集している作文コンクール「小さな助け合いの物語賞」(主催:全国信用組合中央協会=全信中協、全国信用協同組合連合会=全信組連)の受賞作品が10月16日、発表された。最優秀のしんくみ大賞には東京都の駒崎流士さん(16)の「揺れる車内で生まれたバトン」が選ばれた。

第62回全国信用組合大会における表彰式 全信中協 黒岩会長(左)と駒崎さん
コンクールは信用組合の基本理念である「相互扶助」の精神を広く知ってもらう目的で始まり、今年で17回目。今回は全国から3717編の応募があり、しんくみ大賞のほか、大賞に次ぐ優秀作文に贈るしんくみきずな賞1編、18歳以下の応募者の優秀作文に贈る未来応援賞2編、人に対する思いやりなどが感じられる作文に贈るハートウォーミング賞14編の個人受賞作文計18編を選んだ。応募数が最も多かった学校に贈られる徳育奨励賞は、東京都の足立学園中学校が受賞。
10月16日に都内で開かれた「第62回全国信用組合大会」での表彰式で、大賞の駒崎さん、しんくみきずな賞の藤井彩香さん(26)、未来応援賞の浅見百恵さん(16)と栗脇未桜さん(18)、徳育奨励賞の足立学園中・松本直也教諭にそれぞれ表彰状が贈られた。
大賞を受賞した駒崎さんの「揺れる車内で生まれたバトン」は、今年の春に電車内で子ども連れの女性に席を譲ろうとした際の経験をつづった一編。部活動で足にけがをしていた駒崎さんは、痛みや気恥ずかしさから席を譲ることを迷いながらも女性に声をかけたが、駒崎さんのけがに気づいた女性から申し出を断られてしまう。ところが、2人のやりとりを見ていた他の乗客が、席を譲ろうと次々と立ち上がったという。
駒崎さんは文中で「あの日の車内の温もりは胸に深く刻まれている」と振り返り、「これからは恥ずかしさに負けず、自分でできる小さな親切というバトンを、迷わず次の人につないでいきたい」と結んでいる。
表彰式後に取材に応じた駒崎さんは「席を譲るというような“優しさ”を行動に移すのは最初の一歩が難しい。これからも、その一歩を踏み出せる人物でいたいと思います」と力強く語った。
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