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子どもの近視増加に警鐘 低年齢化で早期予防重要に 目の愛護デー啓発イベント

子どもの近視増加に警鐘を鳴らした東邦大医学部眼科学講座准教授の松村沙衣子さん

 目の大切さを考える10月10日の「目の愛護デー」を前に、目薬を製造販売する参天製薬(大阪市)主催の啓発イベントが10月6日、東京都内で開かれ、近視に詳しい東邦大医学部眼科学講座准教授の松村沙衣子さんが、近視の低年齢化傾向が顕著になっているとして、子どもの近視増加に警鐘を鳴らし、幼少期からの早期予防の重要性を指摘した。

 松村さんは、4~18歳の子どもが近視になる各年の平均年齢の変化を調べた学術データのグラフを紹介し「(近視になる子どもの平均年齢は)2005年は10.6歳でしたが21年には7.6歳にまで下がり、世界で大きな問題になっています」と指摘した。

 その上で「低年齢で近視になるとなぜ問題かと言いますと、将来強度の近視になるリスクが高まるからです。9歳以下で近視になると、近視の進行が止まるとされる16-17歳時点で強度の近視になっていることを明らかにした調査データが中国にあります」と説明し、近視の低年齢化が高める危険性に注意を促した。

 文科省が21年に開始した日本の子どもたちを対象にした「全国近視実体調査」のデータも紹介。「近視ではない“正視”の人(成人)の眼球の前後の長さ(眼軸長、がんじくちょう)は約24ミリだが、子どもたちの平均値は中学3年生までに男女とも24ミリを上回ってしまっている」と述べ、近視になると伸びる眼軸長の数値データから、国内における近視の低年齢化傾向を指摘した。

 松村さんは「近視の進行スピードは年齢と共に低下しますので、近視の発症や悪化を防ぐには低年齢期にきちんと予防対策を実行することがとても重要」と話し、スマホを見たり読書したりする場合は、30分に1回は30秒以上遠くのものを見る(休憩)▽対象物は30センチ以上離して見る(対象距離)▽太陽光は眼軸長の伸を抑える効果があるので屋外で遊び時間を増やす(屋外活動推奨1日2時間)―など子どもや保護者が家庭で実行可能な身近な予防対策をいくつか挙げた。

 近視の低年齢化を促進する背景に関しては「特にアジアで見られる早期教育の広がりや、低年齢でのタブレットや各種電子機器、携帯電話・スマホの使用増加、コロナ禍の屋外活動の減少」などを挙げた。

 また「学校健診の視力検査に注意することはもちろんですが、子どもは自分で目が見えないと言わない場合もあるので、お子さんが目を細めてものを見たり、近づいてテレビを見たりする行動があったら見逃さず、保護者は、子どもの近視を疑って眼科に一緒に行くことをお勧めします」と述べた。

子どもの近視予防対策で藤本美貴さん(右)と対談する東邦大医学部眼科学講座准教授の松村沙衣子さん=2026年10月6日、東京都中央区

 

 松村さんはこの日、3人の子どものうち上の2人が近視になったというタレントの藤本美貴さんとも対談。藤本さんは「学校に勧められて近視と診断された2人の子どもはすぐ眼科に連れて行って良かったと思います。松本先生から家庭でもできる予防対策を教えてもらったので、家庭でできることはこれからやっていきたいと思います」と語った。

  • 子どもの近視増加に警鐘を鳴らした東邦大医学部眼科学講座准教授の松村沙衣子さん

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