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山崎育三郎「一番、自分に近い存在」 ミュージカル「ファインディング・ネバーランド」が伝える「解釈力」【インタビュー】

-改めて、この作品の魅力はどんなところにあると感じていますか。

 僕は、生きていく中で「解釈力」が大事だなと思っています。生きているといろいろなことが起きますよね。大変な状況や苦しいこと、大失敗もある。でも、起こった事実は変えられなくても、それをどう解釈するかで全てが変わると思うんです。少しでも前に進めるように解釈する。それは、つまり想像力でもあるんです。

 この作品は、まさにそれをテーマにしています。バリは幼少期にお兄さんを亡くしましたが、「お兄ちゃんはきっと僕が作ったネバーランドという世界で幸せに、楽しく生きているんだ」と想像することで前向きになり、生きる希望が生まれました。この作品には、そうした生きていく上でのヒントがあちこちに散りばめられていて、「想像すること、解釈することは自由で、あなた次第でどこにでも行けるんだよ」と伝えてくれます。そして、そうした想像力は、幼少期に培われるものだと思います。例えば、僕は、ボーイズグループのオーディションをプロデュースしていましたが、たくさんの子たちと向き合って話を聞く中で、幼少期に抱えたさまざまな思いを持ちながら、今を頑張っている子が多いことに気付いたんです。ご両親や友達との関係だったり、傷ついた経験だったり、幼少期に受け取ったたくさんの愛だったり。そうしたものが今の自分につながっている。だからこそ、子どもの頃の感覚や子ども心を大事にしたまま大人になれるかどうかが大切なのだと、改めて感じています。

 僕自身も、子ども心を大事にしたいですし、それはイコール自由な発想や想像をすることだと思います。どうしても「こうあるべき」だったり、みんなが「いいね」と思うものの反対に行きたくなるんですよ(笑)。みんなが違うと思ったところには、誰も見たことがない景色があるんじゃないかと思ってしまって。大人になると、みんなルールの中に収まろうとしますが、そこからいかにはみ出すか。子どもの頃の自分と会話をするような感覚で、この仕事を続けていたいと思っています。

 そうした意味でも、この作品はすごく深いものを描いていると思います。大人が見ても考えさせられるものがありますし、「自分もそうだった」と感じるところもある。明日からまた挑戦してみようと思えるし、ピュアでワクワクしたあの日の感覚がよみがえる気がする。だから、僕はこのミュージカルが好きなんです。

-山崎さんが今、挑戦したいと考えていることは?

 先ほどもお話ししましたが、ミュージカルのボーイズグループをプロデュースしていて、オーディションが終わってメンバーが決まったところです。なので、この子たちをスターにするために、どう売り出していくのかを考える時間がすごく楽しいです。自分がどうということよりも、誰かが輝いていくことの方がワクワクするんですよ。絶対に後悔しない人生にしてあげたい。彼らの未来が今、楽しみです。

 それから、オリジナルミュージカルをもっと作っていきたいとも思います。先日、韓国のミュージカルのイベントに参加させていただいて、プレゼンをして歌を歌ったのですが、海外で日本の作品を上演することが、大きな夢の一つでもあるので、そこにも挑戦していきたいです。

(取材・文:嶋田真己)

 ミュージカル「ファインディング・ネバーランド」は、2027年1月8日(金)~30日(土)に都内・日生劇場ほか、宮城、大阪、愛知、福岡で上演。

ミュージカル「ファインディング・ネバーランド」

  • 山崎育三郎

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