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「気づいたら20万円」を防ぐ。子どものオンラインゲーム課金、いま家庭で決めておきたい3つのルール

夏休み、子どもが家で過ごす時間が一気に増えます。あわせて心配になるのが、オンラインゲームの課金トラブルです。国民生活センターの発表によれば、2023年度に寄せられた小学生からの相談は2,662件で、その約8割がオンラインゲームに関するもの。中学生からの相談3,274件も、ゲーム関連が半数近くを占めていました(男子で約6割、女子で約2割)。そして、既に支払われてしまった金額の平均は、小学生で10万5,741円、中学生で19万3,366円、高校生で22万6,032円にのぼります(独立行政法人国民生活センター「未成年者の消費者トラブルについての現況調査」調査報告<結果・概要>2025年3月5日公表 )。これは、特別な家庭にだけ起きる話ではありません。夏のうちに家族で一度話し合っておくだけで、あとあとの後悔を減らせます。

なぜ、これほどまで高額になってしまうのでしょうか。理由のひとつは、決済の仕組みが子どもに見えにくいことです。ゲーム内でアイテムを買うとき、目に見えるのは「◯◯コイン」といったポイントの数字だけ。それが実際にはクレジットカードから何万円も引き落とされていることは、大人でも気づきにくい設計になっています。もうひとつは、親のスマホやゲーム機を「一度渡した」ことで、子どもが決済の入口を開けたまま使ってしまうケースです。パスワードや指紋認証を親が代わりに入れてあげた、その一回が起点になることが少なくありません。

家庭でできる対策は、大きく3つあります。1つ目は、決済に必要な認証を、子どもに知らせないことです。ゲーム機やアプリの購入設定を親のアカウントに紐付け、購入のたびに承認が要る設定にしておきます。2つ目は、月に一度、クレジットカードやスマホの利用明細を家族でいっしょに見ることです。「ゲーム名の請求が2回続いている」といった異変に、早く気づけます。3つ目は、子どもと「なぜ課金したくなるのか」をあらためて話すことです。ガチャの仕組み、限定アイテムの見せ方、友達との比べ合い。子どもの側にも、抗いにくい仕掛けがあります。叱るより、仕掛けを一緒に見ておく。それが結局いちばん効きます。

機種別の設定も、覚えておくと便利です。iPhoneやiPadでは「スクリーンタイム」から、Androidでは「Google ファミリー リンク」から、Nintendo Switchでは「Nintendo みまもり Switch」から、それぞれ購入や利用時間の制限がかけられます。ゲーム機やスマホを子どもに使わせるときは、渡す前に、一度だけでも制限機能を触っておくと安心です。制限をかけることは、子どもを信じないということではありません。子どもの判断力が育つ途中の時期に、家庭のなかで安全な範囲を用意しておく。それが親の役目です。

それでも、万一、高額な課金が判明したときは。落ち着いて、消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話をしてください。最寄りの消費生活センターにつながり、無料で相談できます。未成年者が親の同意なく行った契約は、民法で「未成年者取消権」により取り消せます。ただし、ゲームでは、契約したのが本当に未成年者だったかを証明することが難しく、必ず取り消されるとは限りません。契約書、明細、家族の証言など、状況を整理して相談窓口に持ち込むことが大切です。

夏休みは、家族でお金の話をする、貴重な時間です。「ゲームに使うお金は、月にいくらまで」「困ったら怒らないから、まず親に話して」といったルールを、この夏、家庭のなかで確かめておきましょう。子どもを信頼することと、仕組みで守ることは、両立できます。夏の夕食のあとにでも、5分だけ、この話題を家族で共有してみてください。「ゲーム=悪いもの」ではなく、「ゲームとお金の付き合い方を、家族で覚えていく」という姿勢が、これからの時代の家庭には求められています。

<筆者略歴>

新井 一:起業コンサルタント 1996年 23歳で会社員のまま起業
2007年 起業支援を本格スタート(現・起業18フォーラム)

新井 一:起業コンサルタント

(新井 一:起業コンサルタント)

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