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知らないうちに寿命を縮める?低血圧を招く「危ない入浴習慣」と解消法

■低血圧とはどんな状態?

低血圧は、最高血圧(収縮期血圧)100mmHg以下、最低血圧(拡張期血圧)60mmHg以下を国際的基準(WHO)の目安としています❶。

低血圧には、ケガによる大出血、心臓病、胃腸疾患による栄養不良、内分泌の異常、ガンの末期などで起こる原因が明確な症候性(二次性)低血圧は約1割で、特別な原因疾患を伴わない本態性(一次性)低血圧は約9割と言われています。

低血圧の人には、

1) 立ちくらみ
2) めまい
3) 倦怠感
4) 頭痛
5) 肩こり
6) 冷え性
7) 集中力低下

など、体調が悪くなると誰でも経験する症状なので、高血圧に比べると軽んじられる傾向にあります。特段病気をしていないのに毎日上記症状があると、自分はそのような体質なのだと思い、治療することや日常生活を見直すことなく過ごしている人が大半ではないかと思います。

日常生活の過ごし方いかんによっては、低血圧は解消される可能性が高いと考えます。2025年11月19日発売の『知らないうちに寿命を縮める危ない生活習慣24』(清野充典著・小学館) には、気が付かずに病気を生み出している生活習慣を紹介していますので、是非参考にして戴きたく思います。

■低血圧を放置することは危険?

低血圧が長期化して日常生活に影響する症状が出てくると、軽視できません。生活に支障をきたすよくある症状は、めまいやふらつきです。重くなると失神や意識消失を伴うこともあります。食欲不振や体重減少などが出て来たら、要注意です。基礎疾患があり、服薬している人は主治医に相談する必要があります。

いずれにしても、低血圧を放置することは重篤な疾患を誘発する危険性もあります。特に、心臓、甲状腺や膵臓等に関連した症状は要注意です。

■低血圧を生み出す危険な生活は入浴直後の就寝!

長年の臨床経験から、低血圧は入浴方法との関連性が深いと考えています。低血圧の人は、瘦せ型で、胃腸が弱く、冷え性だと言う人が多い印象です。そのため、からだを温めようと考え、

1. 長湯する
2. 入浴直後に就寝する

という傾向があります。早い人は、10歳代から上記のような生活をしています。

長湯すると深部体温の過剰な上昇が生じます。発汗や手足からの放熱が落ち着く前に布団の中へ入ると、就寝しても熱が体内にこもり、スムーズな深部体温の低下が起こりません。その結果、深い睡眠に付けなくなり、睡眠の質が低下します。

夜間に行われる自律神経や内臓機能の回復が阻害されるために、徐々に体内バランスが崩れて体力が低下してきます。起床時に交感神経を興奮させるなどの応答が起こりづらくなり、血圧が上がりにくくなります。この生活を繰り返すと胃腸などの内蔵機能が低下して食欲低下が生じ、エネルギーが作れず、手足の冷えが強くなるというサイクルを繰り返します。❷❸

入浴直後に就寝する生活は、気が付かないうちに寿命を縮める危ない生活習慣と言えます。

■心臓の疲労を教えてくれる不整脈

湯船につかると体温や血圧が上昇して、脈拍が早くなります。低血圧の人は、入浴後に快適な状態を感じるようです。
そのため、

a. その状態を長続きさせたい
b. 快適なうちに体を休めたい
c. 快適な眠りを得たい

などの思いから、すぐ寝床に入る習慣が付いたという話を聞きます。

しかしながら、この習慣は、心臓の働きを低下させることにつながり、低血圧の状態を助長します。入浴直後は、まだ運動した直後のような状態にあります。そのため、すぐ寝床に入ると心臓は急激にブレーキを掛けられたような状態になります。たまにこのような状態があってもからだは順応してくれますが、これが毎日続くと、少しずつ自律神経のバランスが崩れやすくなり、心臓の疲労が蓄積してきます。

人によっては、不整脈になります。心臓の働きが低下すると、血液を沢山必要とする脳や腎臓の機能が低下してきて、1)~7)の症状を感じやすくなります。入浴直後に就寝する生活習慣は、要注意だと考えています。

■低血圧解消に鍼灸治療は最適

低血圧の解消に生活習慣の改善が有効です。

1.規則正しい生活をする
2.運動して筋肉を鍛える
3.水分を多めにとる
4.バランスの良い食事をとる

上記のような生活を行うことが、基本的に大切です。

低血圧で入浴直後に就寝する生活習慣がある人に、入浴後の就寝時間を2時間開けることを提案しています。改善して戴くと、3週間後から不快な症状が徐々に消失してきます。3か月を経過した頃から、血圧が徐々に上昇する傾向があります。10か月から14か月経過すると、最高血圧(収縮期血圧)100mmHg以上、最低血圧(拡張期血圧)60mmHg以上に改善できる人が、少しずつ出て来ます。鍼灸治療(内外科治療)を併用して戴くと、その期間を短縮出来る印象です。

薬物治療(内科治療)や外科手術(外科治療)をした後に低血圧傾向にあり体調不良を感じている人にも、身体の外側から内臓機能に働きかける事が可能な鍼灸治療(内外科治療)は有効ですので、お近くの鍼灸院または鍼灸師が勤務している医療提供施設にご相談ください。清野が呼称する養正(ようせい)治療は、日常の適正な生活です。詳しくお知りになりたい人は、清野鍼灸整骨院ホームページ「くらしと養生」をご参照願います。

体調管理や健康増進には、運動法や呼吸法が有効です。ヨガ(YOGA)療法をご希望の人は、清野メディカルヨーガもしくはお近くのヨガ教室にご相談戴きたく思います。

[参考文献]
低血圧 | 薬事情報センター | 一般社団法人 愛知県薬剤師会 
厚生労働省 健康日本21アクション支援システム 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット)  快眠と生活習慣
睡眠と体温 | テルモ体温研究所

<筆者略歴>

清野 充典:鍼灸師  1982年、西洋医学を理解した東洋医学者の育成を目指し世界で初めて設立された鍼灸医学専門教育機関「明治鍼灸短期大学(現明治国際医療大学)」鍼灸学部を卒業。1987年2月2日、東京都調布市で清野鍼灸整骨院を開院。明治国際医療大学客員教授、早稲田大学特別招聘講師等歴任。
 「鍼灸を国民医療」にすべく、東京大学、早稲田大学、順天堂大学等の日本国内を始め、海外の様々な大学や医療機関の人たちと研究を進めている。

 1991年には、東京都府中市で分院の清野鍼灸整骨院府中センターを開設。1985年から清野メディカルヨーガ/清野ヨーガ道場を主宰し、保健活動を行っている。毎週木曜日に「ヨーガ教室」を開催して、多くの人に東洋医学に基づいた健康管理方法を伝えている。

清野 充典:鍼灸師

(清野 充典:鍼灸師)

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