【スズキナオの高知LOVERインタビュー】第2回 高知LOVE編集者に教えてもらった大阪の高知な店に行ったこと。
――こちらではカツオのわら焼きは通年提供しているんですか?
「はい。どうしても値段は上下することがあるんですけど。やっぱり、4月、5月の初ガツオか秋口の戻りガツオが旬ですね。最近はカツオの価格が若干高騰してきているのを感じます」
――高知出身のお客さんが来るとのことでしたけど、みなさん喜ばれますか?
「カツオがおいしいって言ってくださる方が多いのでありがたいですね。厚く切った塩たたきをわら焼きで食べられるというのはなかなか大阪でもないみたいなんです。うちではオーダーをもらってから焼き立てを提供しています」
――そうなんですね。焼きたてを食べられるのはうれしいですね。わら焼きはどこでやるんでしょうか?
「(厨房の奥を指差し)ここです。わらは新潟の臼井農畜産さんから仕入れています。わらはしっかり乾燥してないと煙ばっかり出ちゃうので、本店と同じ、信頼できる業者さんに送ってもらっています」
――わらで焼くとおいしいのは、なぜなんでしょうか。
「わらで焼くとやっぱり香りがつくんで、それが一番ですね。あと、火力も瞬間的に500度以上になるんで、おいしさが閉じ込められるというのもあります」

質のいいわらを新潟県から取り寄せて使っているという
――わら焼き以外に、人気の品はありますか?
「ウツボの唐揚げですね。大阪ではあまり食べたことない方も多いんです。あとは四万十ポークを使ったミルフィーユカツとか、メヒカリの唐揚げも人気です。夏場になったら高知名物の『ちくきゅう』も出します。自家製ジンジャーエールは高知県の刈谷農園のショウガを使って甲府のセントラルキッチンで仕込んだものなんです」
――ショウガも高知産なんですね。
「甲府のオーナーは毎年11月に刈谷農園さんにショウガの刈り取りの手伝いに行っているんです。僕も今年は一緒に行けたらなと思ってるんですけどね。力仕事の後の打ち上げがすごく楽しいらしいです(笑)」
――「自家製ガリサワー」も気になりますね。おいしそうなものが色々ありますね。
「日替わりやおすすめメニューの方には、高知の料理以外のものもあります」
――本当ですね。馬肉のわら焼きもあるし、南高梅もありますね。和歌山的なメニューも。
「農家さんが塩漬けにした白梅なんで結構酸っぱいですよ」
――高知と和歌山のエッセンスが両方感じられるお店なんですね。ちなみに坂口さんが次に高知に行くとしたら何かしたいことはありますか?
「高知の食材を色々見てみたいですね。使いきれてない食材がまだまだありそうなので。『土佐はちきん地鶏』とか、なかなか高級で簡単に手が出ないんですけど、安く仕入れるルートがあればなと」
――ありがとうございました。最後に、月並みで申し訳ないのですが高知県のどこが好きですか?
「高知の方の人柄ですね。気前がいい、豪快というか、飲みっぷりもいいですし(笑)。お話し好きな方が多いんで、会話が楽しいんです。『高知のあの店がおいしかった』とか、高知の話を色々聞かせてくれたりするんです」
――高知愛の強い方が集まるお店なんですね。ありがとうございました!
坂口さんにお話を伺った後は、料理とお酒をたっぷり堪能させていただいた。火力たっぷりのわらで焼かれたカツオは表面が香ばしく、中は新鮮そのもの。

「鰹のわら焼き2点盛り」は「塩たたき」と「土佐造り(自家製ポン酢ダレ)」の2種類が味わえて2189円(価格は取材当時のもの)