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岩田剛典、白鳥玉季「全編を通してくすっと笑えるコメディー映画になっていますので、気楽な気持ちで映画館に来ていただきたいです」『金髪』【インタビュー】

 日本独特のおかしな校則、ブラックな職場環境、暴走するSNSやネット報道といった社会問題を背景に、大人になりきれない中学校教諭が、生徒たちの金髪デモに振り回されながら成長していく姿を、坂下雄一郎監督がシニカルな視点で描いた『金髪』が全国公開中。本作で中学校教師の市川を演じた岩田剛典と活動の発起人である板緑を演じた白鳥玉季に話を聞いた。

岩田剛典(左)、白鳥玉季 (C)エンタメOVO

-最初に脚本を読んだ印象から伺います。

岩田 会話劇がすごく印象的な作品でなおかつコメディーなのですが、その中にもちゃんと社会風刺というか、今っぽいSNSのような、現代の悩みというものを描いているので、すごくバランスも良くて、見応えのある作品になりそうだなと思ったので、ぜひやりたいと思いました。

白鳥 私は校則に抗議する役柄だったので、すごく新しくて面白いなと思いました。オーディションの時も、事前に分厚い台本を頂いて、それを読んで役作りをして挑みました。

-演じるキャラクターをどのように捉えましたか。

岩田 自分は市川という教師の役でしたが、ある意味どこにでもいるような普通の人だと思います。世代間のギャップに悩んだり、愚痴ばかりこぼすところもありますが、あれも、ある意味、視聴者目線の心の声だと思っていました。なので、キャラクター全体を通して、30代以降の大人なら誰でも1度は思ったことがあるようなことが、連発して出てくる映画だと思いながらやっていました。

-心の声を表現するせりふがありましたが、それはどんな感じでしたか。

岩田 早口でまくし立てるというのは、坂下監督とも話し合った結果、このキャラクターのベースとして、そういうふうにすることにしました。ナレーションが入ってくる箇所は、尺だけ頭の中にたたき込んで、割と自然に現場の芝居の流れの中でやることが多かったので、声は別録りという感じの考え方ではありました。

-白鳥さんは自分が演じたキャラクターをどのように理解しましたか。

白鳥 市川先生とは真逆で、板緑はどこにもいないようなキャラです。自分の正義感を強く持っていて、それを貫き通す覚悟もあるところにはすごく憧れました。私は、こうまでして校則を変えようとは思わないから行動に移すこともできません。だからかっこいいなというのが第一印象でした。板緑は難しい言葉もいっぱい知っているので憧れたし、勉強にもなりました。なろうと思ってもなれない憧れの存在です。

-ある意味、会話劇のようなところもありますが、演じる上で苦労はありましたか。

岩田 その会話劇の肝になってくるのが、やっぱりコメディーのテンポなんです。だから相手のせりふを聞き終わるとこちらも早口のせりふで返すという言葉の応酬が見応えのあるシーンになっていると思います。ただ、そこはせりふを入れて現場に臨むという作業だけでは到達できないぐらいの難易度になってくるので、俳優同士の呼吸が大事になります。あとは現場で急にプラスアルファが発生するので、そこに難易度の高いせりふをがっちり入れていったとしても、自分の芝居が崩れるわけです。現場で調整してシーンを作っていく難しさは、せりふが多いこういう作品だからこそ苦労した部分ではありました。

-長いせりふはどのようにして覚えるのですか。

白鳥 私も聞きたいです。

岩田 正直なところ、根性としか言えないんですけど(笑)。何でしょうね。ただ「せりふを台本通りに言う必要はないです」とは坂下監督からも言われました。だから、ちょっとした語尾や言い回しは、さすがに自分の脳が言いやすい言い方に直したりした部分はありました。

  • 岩田剛典(左)、白鳥玉季 (C)エンタメOVO

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