ASCO:トロデルビ、再発転移TNBC 1L治療で統計学的に有意、臨床的に意味のあるPFS改善を示す
2025年6月4日
ギリアド・サイエンシズ株式会社
ASCENT-03試験:トロデルビ(R)、チェックポイント阻害剤による治療が適応とならない転移・再発のトリプルネガティブ乳がん患者さんの一次治療において、統計学的に有意で臨床的に意味のある無増悪生存期間の改善を示す
転移・再発のトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の一次治療に対する二つ目の第III相試験において、トロデルビが標準治療である化学療法に対して臨床的に意味のある改善を示す トロデルビは、転移・再発のTNBC患者さんの一次治療において、全ての患者さんの治療の基盤的な位置づけの薬剤として初の抗体薬物複合体となる可能性
ギリアド・サイエンシズ(本社:米国カリフォルニア州フォスターシティ、ナスダック:GILD、以下「ギリアド」)は5月23日、トロデルビ(R)(以下「トロデルビ」、一般名:サシツズマブ ゴビテカン)に関する第III相ASCENT-03試験について、トップラインの良好な結果を発表しました。本試験は主要評価項目を達成、すなわち、PD-1/PD-L1阻害剤による治療が適応とならない(PD-L1陰性または免疫療法が適応とならない)転移・再発のトリプルネガティブ乳がん(TNBC)患者さんの一次治療において、化学療法と比較して統計学的に有意で臨床的に意味のある無増悪生存期間(PFS)の改善を示しました。
スペインのInternational Breast Cancer Centerのセンター長で、ASCENT-03試験の治験責任医師であるハビエル・コルテス医師(Dr. Javier Cortes)は次のように述べています。「転移・再発のTNBCと診断された患者さんのほぼ半数は一次治療以降の治療を受けられないことから、早期での革新的な治療選択肢の開発が急務であることは明らかです。既存の化学療法が転移・再発のTNBC患者さん向け早期治療の標準治療とされてきましたが、本疾患領域における治療法の進歩が、患者さんやより広範のオンコロジーコミュニティの重大なアンメット・ニーズに応えていくと確信しています」
最近発表された未治療のPD-L1陽性の転移・再発のTNBC患者さんを対象にトロデルビとキイトルーダ(R)の併用療法を評価したASCENT-04試験での良好な結果も踏まえると、トロデルビは転移・再発のTNBC患者さんの一次治療において、全ての患者さんの治療の基盤的な位置づけの薬剤となる可能性があります。ASCENT-04試験の詳細データは、2025年5月30日~6月3日に行われる米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されます。
ギリアド・サイエンシズのチーフ・メディカル・オフィサーであるディートマー・ベルガー(Dietmar Berger, MD, PhD)は次のように述べています。「ASCENT-03試験の結果は、この患者集団にとって化学療法に対する臨床的に意味のある進展を20年来初めて示しています。この悪性度が高い難治性の疾患に対してより早期に対応することで、転移・再発のTNBC患者さんが直面している高いアンメット・ニーズに対する治療選択肢を改善できる可能性があります」
ASCENT-03試験におけるトロデルビの安全性プロファイルは過去の試験での結果と一貫性を示しており、本患者集団において、新たな安全性シグナルは認められませんでした。主な副次評価項目である全生存期間(OS)については、PFSの主要解析の時点ではまだデータが未成熟でした。OSに悪影響を及ぼす要素は認められませんでした。ギリアドは患者さんの追跡調査を継続して、計画されているさらなる解析を実施し、OSの結果について引き続きモニタリングを行う予定です。
ASCENT-03試験の詳細結果については、今後の学会で発表され、規制当局との検討が行われる予定です。転移・再発のTNBCの一次治療におけるトロデルビの使用は研究段階のもので、その安全性および有効性はまだ確立されていません。
医療従事者によるトロデルビの使用は既に定着しており、約5年にわたり50カ国以上で60,000名以上の患者さんに臨床試験およびリアルワールド試験で使用され、概して一貫した結果を示しています。また、トロデルビは転移・再発のHER2陰性(IHCスコア0、IHCスコア1+またはIHCスコア2+/ISH検査陰性)乳がんを対象とした4つの第III相試験で良好な結果を示した唯一の抗体薬物複合体(ADC)で、二次治療の転移・再発のTNBCと治療歴のあるホルモン受容体陽性かつHER2陰性(HR+/HER2-)乳がんという2種類の転移・再発の乳がんに対して有意に生存期間の延長を示したことで承認された唯一のTROP-2を標的とするADCです。
トロデルビは、National Comprehensive Cancer Network(R)(NCCN(R))の腫瘍学臨床診療ガイドライン(NCCNガイドライン)において、現在承認を取得している両方の適応に対する治療薬としてカテゴリー1の推奨を受けており、転移・再発のTNBCに対してはESMO Magnitude of Clinical Benefit Scale(MCBS)で最も高い5の評価を受けている唯一のADCです。また、転移・再発のHR+/HER2-乳がんの患者さんに対してMCBSで4の評価を受けています。
現在、ギリアドは内分泌療法による治療歴のある転移・再発のHR+/HER2-乳がんの患者さんを対象とした検証的試験(ASCENT-07試験)、および早期トリプルネガティブ乳がん(eTNBC)患者さんを対象とした検証的試験(ASCENT-05試験)を含む、HER2陰性(IHCスコア0、IHCスコア1+またはIHCスコア2+/ISH検査陰性)乳がん患者さんを対象としたトロデルビの第III相試験を実施しています。また、肺がんや婦人科がんなどさまざまながん種を対象とした第III相試験においても評価が行われています。
ギリアドは、この重要な研究にこれまで、また引き続きご協力いただく患者さんとそのご家族の方々、治験責任医師の先生方、支援者の方々に感謝の意を表します。当社は乳がん患者さんのアンメット・ニーズに応えるため、診療の進歩に取り組み続けます。
キイトルーダ(R)は、Merck & Co., Inc.(Rahway, NJ, USA)の子会社であるMerck Sharp & Dohme LLC.の登録商標です。
トリプルネガティブ乳がんについて(本試験はPD-1/PD-L1阻害剤による治療が適応とならない患者さんが対象)
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)は、最も悪性度が高いタイプの乳がんであり、従来は難治性とされており、乳がん全体の約15%を占めています。比較的年齢の低い閉経前の女性のほか、黒人やヒスパニック系の女性に多くみられます。TNBCの細胞は、エストロゲン受容体やプロゲステロン受容体の発現がなく、HER2発現も限定的です。TNBCはその性質上、他のタイプの乳がんに比べて治療選択肢が極めて限られています。再発や転移の可能性も他のタイプの乳がんに比べて高いです。転移・再発までの平均期間は、他の乳がんが5年であるのに対してTNBCは約2.6年で、相対的な5年生存率ははるかに低くなっています。5年生存率は、他のタイプの転移・再発の乳がんの女性では28%であるのに対して転移・再発のTNBCの女性では12%となっています。
PD-1/PD-L1阻害剤による治療が適応とならない転移・再発のTNBC患者さんの一次治療は依然として化学療法が中心ですが、アウトカムの改善に対するニーズは高い状態が続いています。転移・再発のTNBC患者さんの約50%が一次治療の後に治療を受けられていないことからも、効果的な早期の治療選択肢に対するニーズが存在することは明らかです。
ASCENT-03試験について
ASCENT-03試験は、未治療のPD-L1非発現の局所進行、手術不能、あるいは転移・再発のTNBC患者さんやPD-L1陽性かつ根治的治療としてPD-(L)1阻害剤による治療歴のあるTNBC患者さんを対象に、サシツズマブ ゴビテカンの有効性および安全性を医師選択治療療法(TPC)と比較して評価する、国際共同、非盲検、無作為化、第III相試験です。540名の患者さんが世界の複数の実施医療機関で登録されました。
患者さんは、サシツズマブ ゴビテカン投与群(21日間を1サイクルとして各サイクルの第1日目および第8日目に10 mg/kgを静脈内投与)とTPC群(ゲムシタビン+カルボプラチン、パクリタキセル、またはナブパクリタキセル)に1対1の比率で無作為に割り付けられました。治療は盲検独立中央判定(BICR)により病勢進行が確認されるまで、または許容できない毒性の発現まで継続されました。TPCに無作為に割り付けられた患者さんは、病勢進行時にサシツズマブ ゴビテカンの投与をクロスオーバーとして受けることを可能としていました。
この試験の主要評価項目は、BICRによるRECIST v1.1に基づく無増悪生存期間(PFS)です。副次評価項目には、全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、奏効までの期間(TTR)、患者報告アウトカム(PRO)および安全性が含まれます。
ASCENT-03試験の詳細については、ClinicalTrials.gov(NCT05382299)をご参照ください。
トロデルビについて
トロデルビ(R)(サシツズマブ ゴビテカン)は、ファースト・イン・クラスのTROP-2を標的とした抗体薬物複合体です。TROP-2は、乳がんおよび肺がんの90%以上を含む複数のがん種で高発現する細胞表面抗原です。トロデルビは、トポイソメラーゼI阻害剤であるSN-38のペイロードを独自の加水分解性リンカーで抗体に結合できるよう意図的に設計されています。この独自の組み合わせにより、TROP-2発現細胞と腫瘍微小環境の両方にバイスタンダー効果を介して強力な活性をもたらします。
トロデルビは現在、二次治療以降の転移・再発のTNBCに対する治療薬として50カ国以上で承認されており、治療歴のある転移・再発のHR+/HER2-乳がんの特定の患者さんに対する治療薬としても40カ国以上で承認されています。
トロデルビは現在、TROP-2を高発現するさまざまながん種を対象とした、現在進行中の複数の第III相試験で評価が行われています。これらのトロデルビに関する試験は、単剤療法およびペムブロリズマブとの併用療法の両方で行われていますが、TNBCおよびHR+/HER2-乳がんの早期治療(根治的治療を含む)のほか、過去にproof-of-concept試験で臨床的活性が認められた肺がんや婦人科がんを対象としています。
適応
トロデルビ(R)(サシツズマブ ゴビテカン)は、TROP-2を標的とする抗体とトポイソメラーゼ阻害剤の複合体で、以下の成人患者さんに対する治療が適応とされています。
・2つ以上の全身療法歴があり、そのうち1つ以上は転移・再発の疾患に対する治療歴を有する、切除不能な局所進行または転移・再発のトリプルネガティブ乳がん
・内分泌療法をベースとする治療および転移・再発の乳がんに対して2種類以上の全身療法を受けた、切除不能な局所進行または転移・再発のホルモン受容体(HR)陽性ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)陰性(IHCスコア0、IHCスコア1+、またはIHCスコア2+/ISH検査陰性)の乳がん
重要な安全性情報
枠組み警告:好中球減少症および下痢
・トロデルビは重度、生命を脅かす、または致命的な好中球減少症を引き起こす可能性があります。好中球絶対数が1500/mm3以下の場合や好中球減少性発熱の場合は、トロデルビの投与を中止してください。治療中は定期的に血球数を測定してください。発熱性好中球減少症のリスクが高い全ての患者には、G-CSFによる一次予防が推奨されます。発熱性好中球減少症の患者には、遅滞なく感染症治療を開始してください。
・トロデルビは重度の下痢を引き起こす可能性があります。下痢が生じた場合には、患者の様子を観察し、必要に応じて水分と電解質を投与してください。下痢の発現時には、感染性の原因を評価し、陰性の場合は速やかにロペラミドの投与を開始してください。重度の下痢が発生した場合は、グレード1以下になるまでトロデルビの投与を中断し、その後は投与量を減らしてください。
禁忌
・トロデルビに対する重度の過敏症反応
警告および使用上の注意
好中球減少症:重度、生命を脅かす、または致命的な好中球減少症が早ければ初回の投与サイクルで発現する可能性があり、投与量の変更が必要になる場合があります。トロデルビで治療を受けた患者の64%に好中球減少症、49%の患者にグレード3~4の好中球減少症、6%の患者に発熱性好中球減少症、1.4%の患者に好中球減少性腸炎が認められました。高齢患者、好中球減少症の既往歴のある患者、全身状態の不良な患者、臓器障害のある患者、複数の併存疾患のある患者など、発熱性好中球減少症のリスクが高い全ての患者に対しては、初回の投与サイクルからG-CSFによる一次予防が推奨されます。治療中は好中球絶対数(ANC)を測定してください。いずれかのサイクルの第1日目にANCが1500/mm3以下の場合、またはいずれかのサイクルの第8日目にANCが1000/mm3以下の場合、トロデルビの投与を中止してください。好中球減少性発熱が発生した場合は、トロデルビの投与を中止してください。好中球減少症の治療としてG-CSFを投与し、その後のサイクルでは、臨床的に必要な場合またはUSPIの表2の記載に従って予防投与を行ってください。
下痢:トロデルビを投与された全患者の64%に下痢の症状がみられました。11%の患者において、グレード3~4の下痢が認められました。1名の患者に下痢の後の腸管穿孔がみられました。脱水およびその後の急性腎障害に至る下痢は、全患者の0.7%で認められました。グレード3~4の下痢が認められた場合、トロデルビの投与を中止し、グレード1以下に回復した時点で投与を再開してください。発現時には感染性の原因を評価し、陰性の場合は速やかに初回に4mg、その後は下痢のたびに2mg、最大で1日16mgまでロペラミドを投与してください。下痢が収まってから12時間後にロペラミドを中止してください。臨床的に必要であれば、追加の支持療法(例:水分と電解質の補給)を受けることができます。治療に対して過剰なコリン作動性反応を示す患者は、その後の治療のために適切な前投薬(例:アトロピン)を受けることができます。
過敏症および注入に伴う反応:トロデルビは、生命を脅かすアナフィラキシー反応を含む重篤な過敏症反応を引き起こす可能性があります。重篤な徴候・症状には、心停止、低血圧、喘鳴、血管性浮腫、腫脹、肺臓炎、皮膚反応などがあります。投与後24時間以内に、35%の患者において過敏症反応が発現しました。グレード3~4の過敏症は、患者の2%に発現しました。トロデルビ投与の永続的な中止に至った過敏症反応の発現率は0.2%でした。アナフィラキシー反応の発現率は0.2%でした。前投薬が推奨されます。このような反応を治療するための薬や緊急用の器具をすぐに使用できるようにしてください。投与中および投与終了後少なくとも30分間は、過敏症および注入に伴う反応について患者を注意深く観察してください。注入に伴うグレード4の反応がみられた場合は、トロデルビの投与を永続的に中止してください。
悪心および嘔吐:トロデルビは、催吐性があり、重度の悪心および嘔吐を引き起こす可能性があります。トロデルビの投与を受けた全患者の64%に悪心が発現し、このうち3%にグレード3~4の悪心がみられました。35%の患者に嘔吐が認められ、このうち2%の患者にグレード3~4の嘔吐がみられました。化学療法誘発性の悪心・嘔吐(CINV)の予防のために、2剤または3剤の併用療法(例:デキサメタゾンと5-HT3受容体拮抗薬またはNK1受容体拮抗薬のいずれか、および適応となる他の薬剤)で前投薬するようにしてください。グレード3の悪心またはグレード3~4の嘔吐に対してはトロデルビの投与を中止し、グレード1以下に回復した時点で追加の支持療法を用いて再開してください。臨床的に必要な場合には、制吐剤およびその他の支持療法を追加することができます。全ての患者に対し、悪心と嘔吐の予防および治療に関する明確な指示とともに、自宅で服用する薬剤を処方してください。
UGT1A1活性の低下した患者における副作用リスクの上昇:ウリジン二リン酸-グルクロノシルトランスフェラーゼ1A1(UGT1A1)*28対立遺伝子がホモ接合体の患者において、好中球減少症、発熱性好中球減少症および貧血のリスク、トロデルビによるその他の副作用のリスクも高くなる可能性があります。グレード3~4の好中球減少症の発現率は、UGT1A1*28対立遺伝子がホモ接合体の患者で58%、UGT1A1*28対立遺伝子がヘテロ接合体の患者では49%、野生型対立遺伝子がホモ接合体の患者では43%でした。グレード3~4の貧血の発現率は、UGT1A1*28対立遺伝子がホモ接合体の患者で21%、UGT1A1*28対立遺伝子がヘテロ接合体の患者では10%、野生型対立遺伝子がホモ接合体の患者では9%でした。UGT1A1の活性の低下が認められた患者については、副作用を注意深く観察してください。UGT1A1の機能低下を示す可能性がある、急性の早期発症または異常に重度の副作用が認められた患者においては、観察された副作用の発現、持続時間および重症度の臨床的評価に基づいて、トロデルビの投与を中断、または永続的に中止してください。
胚・胎児への毒性:その作用機序から、妊婦に投与すると催奇形性および/または胚・胎児致死を引き起こす可能性があります。トロデルビには遺伝毒性成分であるSN-38が含まれており、急速に分裂する細胞を標的としています。妊婦や妊娠可能な女性には、胎児への潜在的なリスクについて説明してください。妊娠可能な女性には、トロデルビの投与中および最終投与後6カ月間は有効な避妊法を使用するよう指導してください。妊娠可能な女性パートナーを持つ男性患者には、トロデルビの投与中および最終投与後3カ月間は有効な避妊法を使用するよう指導してください。
副作用
安全性解析対象集団において、臨床検査値異常を含め最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、白血球数減少(84%)、好中球数減少(75%)、ヘモグロビン減少(69%)、下痢(64%)、悪心(64%)、リンパ球数減少(63%)、倦怠感(51%)、脱毛(45%)、便秘(37%)、ブドウ糖増加(37%)、アルブミン減少(35%)、嘔吐(35%)、食欲減退(30%)、クレアチニン・クリアランス減少(28%)、アルカリホスファターゼ増加(28%)、マグネシウム減少(27%)、カリウム減少(26%)およびナトリウム減少(26%)でした。
ASCENT試験(局所進行または転移・再発のトリプルネガティブ乳がん)において、最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、倦怠感、下痢、悪心、脱毛、便秘、嘔吐、腹痛および食欲減退でした。1%以上の頻度で認められた重篤な副作用(SAR)は、好中球減少症(7%)、下痢(4%)、肺炎(3%)でした。27%の患者においてSARが報告され、5%の患者が副作用により治療を中止しました。ASCENT試験で最も多く認められたグレード3~4の臨床検査値異常(発現率25%以上)は、好中球数、白血球数、リンパ球数の減少でした。
TROPiCS-02試験(局所進行または転移・再発のHR+/HER2-乳がん)において、最も多くみられた副作用(発現率25%以上)は、下痢、倦怠感、悪心、脱毛および便秘でした。1%を超える頻度で認められた重篤な副作用(SAR)は、下痢(5%)、発熱性好中球減少症(4%)、好中球減少症(3%)、腹痛、大腸炎、好中球減少性腸炎、肺炎および嘔吐(それぞれ2%)でした。28%の患者においてSARが報告され、6%の患者が副作用により治療を中止しました。TROPiCS-02試験において、最も多く認められたグレード3~4の臨床検査値異常(発現率25%以上)は、好中球および白血球の減少でした。
薬物相互作用
UGT1A1阻害剤:UGT1A1阻害剤とトロデルビを併用すると、SN-38の全身曝露量が増加する可能性があるため、副作用の発現率が高まる可能性があります。UGT1A1阻害剤とトロデルビの併用は避けてください。
UGT1A1誘導剤:UGT1A1誘導剤を併用している患者において、SN-38への曝露量が減少する可能性があります。UGT1A1誘導剤とトロデルビの併用は避けてください。
枠組み警告を含む完全な処方情報を参照してください。