若い世代のスキー離れが話題にのぼるようになって久しい。スキー場も人手不足や設備の老朽化などで多くの課題を抱えているが、帝国データバンク（東京）のスキー場の倒産動向についての調査・分析によると、2024年度のスキー場運営企業の倒産は7年ぶりにゼロとなった。降雪に恵まれオープン日が増加したことや、インバウンドも追い風となったようだ。

　2000年4月1日～2025年3月31日までの負債1000万円以上、法的整理による倒産を集計、分析した結果。2024年度に発生したスキー場運営企業の倒産は、リゾート会社やホテル、第三セクターを含めゼロだった。スキー場の倒産が過去10年で最多となった2023年度から一転。今シーズン（2024～25年）は全国的に降雪に恵まれ、オープン期間も昨シーズンより延びてフルシーズン営業が可能となったスキー場が多かったのに加え、訪日客の利用増も加わって活況となるなど、スキー場の経営にとって追い風となる材料が多かった。

　もっともスキー場全体では若者のスキー離れや暖冬の影響による雪不足など、厳しい経営環境が続いており、夏季にも営業可能な人工スキー場の導入なども進むなかで、スノーリゾートをどう存続させるかが今後の課題と分析されている。