サステナブル鉛筆や手元だけ照らすクリップなど 日本文具大賞の優秀賞12製品

身の回りのものがデジタル化されて、デスクワークも紙の量が目に見えて減っている。それでも“手仕事”の感覚が楽しめる「文具」には存在感がある。その年の優れた文具に贈られる「日本文具大賞2025」(RX Japan・東京)の優秀賞12製品が決まった。ヒット文具の登竜門といわれるこの大賞、グランプリは7月2日(水)に東京ビッグサイトで発表される。
今年は機能部門、デザイン部門、サステナブル部門に加えて、「新しい潮流」を巻き起こす、革新的なアイデアや技術で文具の可能性を広げる製品を評価する「トレンド部門」を新設した。その一つが「ミニクラフトパンチセット」(カール事務器)。日本の文化や美を反映した独自のデザインを取り入れ、訪日観光客向けのお土産商品として富士山や盆栽、すしなど、日本の象徴的なモチーフをデザインしている。サステナブル部門では、たとえばガーナ発の「サステナブル鉛筆」(DOYA)。廃棄されていたカカオの殻を活用したもので、1本の購入が、1本の鉛筆としてアフリカの子どもたちに届く。
デザイン部門では、「手元だけを照らすブッククリップ」(サンスター文具)。⼿元の狭い範囲だけを照らせて周囲の邪魔をしない設計で、ライト部分は⾓度の調整もできるように可動式になっている。機能部門では、業界初の「傾斜インサート」構造を搭載したハサミ(コクヨ)。ハンドルに対して刃を傾けて成型、利き手を問わず切りやすいのが特徴。