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石橋静河「皆さんに『一歩前進してみようかな』と思っていただけたら」連続テレビ小説主演に懸ける思い【連続テレビ小説「ブラッサム」インタビュー】

 

(C)NHK

-劇中では、渡部篤郎さん演じる珠の父・清治が強烈な存在感を放っています。珠と清治の関係も物語の重要なカギになりそうですが、2人の関係をどのように捉えていますか。

 実際のお父様は、宇野千代さんが「ドストエフスキーの小説に出てくる狂人のようだった」と書かれているほど、強烈な方だったそうです。ただ、珠から見た清治は厳しく、怖い存在でありながら、どこか孤独や哀しさがにじんでいるんです。そんな父の後ろ姿を見て、珠は「もっとお父さんを知りたい、理解したい」と考えるようになります。脚本を読み、清治は非常に難しい役だと思いましたが、演じられる渡部さんの目が、とても優しいんです。そんな渡部さんとご一緒して、「怖い」と拒絶するだけでなく、「もっと知りたい」という珠の気持ちは、すごく理解できました。

-ここまで撮影を続けてきた中で感じるやりがいやご苦労があれば教えてください。

 最初は撮影量の多さに圧倒され、今まで連続テレビ小説の主演を務めてきた方々は皆さん、これを1年近く続けてきたのかと、そのすごさを思い知りました。ひとつのシーンが終わると、すぐに気持ちを切り替えて次のシーン…と、次々に撮影を進めていくのはこの作品ならではです。そこからさまざまなことを学びながら、自分が日々たくましくなっていることを実感しています。

-石橋さんは「半分、青い」に続いて二度目の連続テレビ小説への出演となりますね。お気持ちにどんな違いがありますか。

 「半分、青い」に出演させていただいたときは、まだテレビドラマの撮影に慣れていなかったこともあり、撮影についていくのに必死で、あっという間だった記憶があります。今回、私は最初から最後まで現場にいますが、途中から参加されるキャストさんは、現場の空気もでき上がっているので緊張されると思うんです。だから、新しく参加される方がなるべくリラックスして撮影に挑めるような空気にすることを心掛けています。

-それでは最後に、珠を通じて視聴者の皆さんに伝えたい思いがあればお聞かせください。

 宇野千代さんは、女性が自分の人生を選ぶことが難しかった時代に、「私はこれがしたい」と、好きなことを選び続けてきました。そこは、とても尊敬できる部分です。そんな千代さんの強さを、珠を通して伝えていきたいですし、その姿をご覧になった皆さんに「私も勇気を持って一歩前進してみようかな」と思っていただけたらうれしいです。

(取材・文/井上健一)

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