石井杏奈「人肌恋しい冬の季節にすごく見たくなる映画になっています」『楓』【インタビュー】
須永恵(福士蒼汰)と恋人の木下亜子(福原遥)は、共通の趣味である天文の本や望遠鏡に囲まれながら幸せな日々を送っていた。しかし実は本当の恵は1カ月前にニュージーランドで事故死しており、現在、亜子と一緒にいるのは、恵のふりをした双子の兄・涼だった…。スピッツの名曲「楓」を原案に、大切な人を失った男女がたどる切ない運命を行定勲監督が描いたラブストーリー『楓』が12月19日から全国公開される。本作で主要キャストの1人である日和を演じた石井杏奈に話を聞いた。

石井杏奈【Photo:Takaharu Shibuya/STY:Ami Michihata/HM:Akiko Hachinohe】
-この映画はスピッツの「楓」から生まれた物語ですが、この曲に関する思い出はありますか。
スピッツさんが大好きで、「楓」は自分のプレイリストに入れてずっと聞いていました。そのため、この曲が原案になった映画ができると聞いた時は、まさかと思って衝撃を受けましたが、ファンの一人としてはすごく楽しみでもありました。草野(マサムネ)さんの温かい歌声とは裏腹に、別れを描いた切ない曲で、すごく心に響く曲だと思っていました。
-スピッツの曲をカラオケで歌ったりしますか。
恥ずかしいですが、何度もあります。でも恐らく皆さんあると思いますよ。「チェリー」とか「ロビンソン」とか、どの年代の人でも知っているからすごいですよね。しかも「楓」は私や(福原)遥ちゃんが生まれた年の曲でもあるので、その時に出た曲が今もこうして受け継がれていることに驚きます。
-最初に脚本を読んだ時は、どんな印象を受けましたか。
大好きなスピッツさんの「楓」を基にした映画にまさか自分が出演させていただけるなんてといううれしさを感じながら読みました。曲をより理解できた感じがします。優しいうそやけなげな愛があったり、ただの別れや悲しみだけではなくて、すごく深みのある話だと思いました。皆がいろんな矢印を真っすぐに向けて、その人と向き合おうとしている姿がすごくかっこよくて、本当にはかない物語だと思いました。「楓」の聴き方が変わるというか、この別れがあったからこそ新しい愛が見つけられたとか、前向きな気持ちで曲が聴けるようになりました。
-演じた日和との共通点はありましたか。
不器用だけど愛嬌(あいきょう)があって、自分のやりたいことを真っすぐにできる日和が大好きでした。自分が脚本を読んだ時に、日和に共感できる、応援したいと思えたからこそ、見てくださる方にもそう思っていただけるように演じたいと思ったので、応援したい、共感できるという気持ちが強かったです。
-演じる上で気を付けたことや心掛けたことはありましたか。
先輩の涼くん(福士蒼汰)との関係性が、どこか兄妹のようでもあり、友達のようでもあり、上司と部下のようでもある。そのあんばいが結構難しかったし、福士さんとも初めての状態から、2人の掛け合いがほぼ毎日あったので、恥ずかしいと思う気持ちや緊張をなくして、日和としての気持ちを思いっきりぶつけようと思って、福士さんの胸を借りるつもりでやっていました。
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