ガザの“日常”を見つめた17分の記録 ドキュメンタリー『Everyday in Gaza』が“イタリアのアカデミー賞”で栄冠
パレスチナ・ガザ地区の現実を、現地スタッフの視点から静かに切り取った短編ドキュメンタリー『Everyday in Gaza』が、イタリアのアカデミー賞と称される「ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞」ショートフィルム部門で最優秀賞を受賞した。制作したのは、チャイルド・ファンド・アライアンスに加盟するイタリアのチャイルド・ファンド(WeWorld)。日本のNPO法人チャイルド・ファンド・ジャパンも同ネットワークの一員として、この快挙を伝えている。
同作品は、爆撃の恐怖と隣り合わせの生活を送る家族「ファラ家」の日常と、教育の機会を奪われた子どもたちのケアに奔走する女性ワファの姿を、ナレーションを排した映像のみで描く。外部からの立ち入りが厳しく制限され、“天井のない監獄”とも呼ばれるガザ地区で、現地スタッフが命がけで撮影した映像は、極限状態にあっても失われない尊厳とレジリエンスを鮮烈に映し出す。監督のオマル・ラマル氏は遠隔で制作を指揮し、17分間の映像に現地の息遣いを凝縮した。
受賞作はYouTubeで無料公開されており、英語版・イタリア語版の2種類が視聴できる。国際社会が見落としがちな“日常”の断片を伝える貴重な記録として注目が集まっている。
ガザ地区では2023年10月の衝突開始から2年半以上が経過した現在も、深刻な人道危機は終結していない。190万人が避難生活を余儀なくされ、全人口の4分の1にあたる50万人以上が飢餓状態にある。すでに爆撃や餓えで7万人以上が命を落としており、「大惨事」は現在進行形で続いている。
こうした中、チャイルド・ファンドは現地ボランティアと連携し、40万人以上に安全な水を提供。衛生キットの配布やワークショップの実施に加え、仮設学習スペースの拡充や心理的サポートなど、子どもたちの命と未来を守る活動を続けている。しかし、紛争の長期化により支援資金は不足している。同法人では特設ページで活動を支えるための寄付を募り、ガザの子どもたちと家族を救うための協力を呼びかけている。
















