60年以上愛され続けている「One CUP』が「日本ネーミング大賞 2025」で優秀賞受賞 そのネーミングの由来は?
「ワンカップ大関」といえば、大関(兵庫県西宮市)が発売してから60年以上、ロングセラー商品として愛され続けている国民的な日本酒。その「ワンカップ大関」の商品名「One CUP」が、「日本ネーミング大賞 2025」の一般部門で優秀賞を受賞した。
称賛すべき優れたネーミングを選出し、表彰を行う「日本ネーミング大賞」は、一般社団法人日本ネーミング協会が主催し、特許庁の後援で行われる活動。ネーミングの重要性を広く社会に発信することで、ネーミングの「質と価値の向上」と「普及と啓蒙(けいもう)」を図り、産業の発展に寄与することを目的としている。
今回は、2024年10月1日から2025年9月30日までの間に日本国内で販売または提供された、ネーミングが商標登録されている「商品名」「サービス名」「社名」等が選考対象。
「One CUP」受賞理由としては、次のような講評コメントが挙げられた。「ワンカップは言いやすく、ワンの語感が瓶の手ごたえ、カップの語感がアルミキャップをぱっかん!と開ける感じと呼応して優秀」「日本酒の概念を変えた商品。このネーミングは“カップ入りの日本酒”の代名詞になるほど定着した」「プロダクトとネーミングがしっかりと連動している。分かりやすく、親しみやすさもある」。「日本酒という概念から英語でワンカップというネーミングは斬新だったと思う。ワンカップという商品があったからこそ、このパッケージで追随する商品が生まれた」。約60年前に、日本酒にワンカップという名前をつけたセンスの良さと今も全く古びた感じがしない普遍性のあるネーミングであることが支持・評価された理由のようだ。
ネーミングの由来はというと、名付け親は十代目社長・長部文治郎の次男である二郎氏。英会話の練習中にイギリス人講師の「One cup of tea」という言葉に着想を得て、「One CUP』を考案したという。コップ入りの日本酒という革新的なスタイルを打ち出す商品であったため、ネーミングも従来の枠にとらわれない発想が求められた。二郎氏が提案した「One CUP』は、そのスマートな響きと親しみやすさが高く評価されたという。そして後年まで長く愛され続けることになった。















