「サントリー ザ・バーテンダーアワード」優勝は若林将太さん 川崎市の「N-BAR」、応募500人の頂点
アルコール好きな人でもカクテルは時々、マティーニやジントニックといった定番カクテルをバーなどで飲む程度ではないだろうか。普段カクテルになじみがなくても、プロのバーテンダーと会話をしながらお酒を飲むのも楽しいに違いない。
バーテンダーの頂点を決める「サントリー ザ・バーテンダーアワード2025」が10月28日、東京都内で開かれ、「N-BAR」(川崎市)のバーテンダー若林将太さん(32)が優勝した。
バーテンダーアワードは、昨年まで30回続いたカクテルを対象にした「カクテルアワード」から、バーテンダーを選ぶ大会に衣替えして1回目の開催。約500人の応募の中からファイナルに選ばれた8人が自慢の腕を競った。

約500人の応募の中からファイナリストに選ばれたバーテンダーたち
ファイナルの「ファーストステージ」では、8人がそれぞれの創作カクテルを審査員に振る舞って、その中から選ばれた3人が最終審査に臨んだ。最終審査に残ったのは、客船「飛鳥Ⅱ」のバーを担当する土田勇人さん、大阪のバー「Cocktail Bar Hedonist」の島直右さんと若林さん。

ファイナリストの創作カクテル。四季や打ち水、おむすびといった日本的なテーマでオリジナリティーを競った
審査基準は「カクテルのおいしさ」「テーマとカクテルの整合性」のほか、接客の様子なども加味された。最終審査では、実際の店内のようなカウンターを設置。客に扮(ふん)した関係者に「新しい一歩を踏み出すカクテルをつくる」という即興性にどう対応するかという設定で行われた。トップバッターとなった若林さんには「会社を起業することになったので背中を押してくれるようなカクテルを」と若い男性が注文。会話を挟みながらウオッカベースのカクテルをつくった。

「仕事で独立するので背中を押してほしい」という男性の注文でカクテルをつくる若林さん
優勝した若林さんは、バーテンダー歴12年。「映画などでのバーテンダーを見てあこがれた」のが志したきっかけだという。ホテルなどのバーで経験を積み「バーテンダーの魅力に取りつかれた」といい、現在は川崎市高津区の住宅街にあるバーで腕を振るっている。
優勝賞金は50万円。蒸留所見学など海外研修も予定されている。

















