浮世絵の解説を充実しリニューアルウェブサイト 「くもん子ども浮世絵ミュージアム」
公文教育研究会(大阪市)はこのほど、江戸・明治期の子ども文化の研究用に収集した浮世絵や書籍などの文化史料を紹介する同研究会のウェブサイト「くもん子ども浮世絵ミュージアム」 の内容を約10年ぶりに刷新した。
小中学校教科書に掲載されている断片的な浮世絵の知識を深い探求につなげることを狙った子ども向けコンテンツ「浮世絵ってなぁに」を新設。子どもたちは解説動画を見ながら、江戸時代のペーパークラフトである子ども向け浮世絵「おもちゃ絵」で遊ぶこともできるという。解説文の漢字にはふりがなを入れた。ふりがなは子どもたちの学習や、漢字を読むことが苦手な人・日本語を母語としない人たちが浮世絵など日本文化に触れる機会を促進することにつながるとしている。
公文の江戸・明治期の子ども文化史料収集は、『〈子供〉の誕生』などの著書で有名なフランスの歴史学者フィリップ・アリエスの絵画史料を用いた「子ども研究」に触発されて、1986年に当時の公文毅社長(故人)の指揮で始まったという。子ども文化を描いた浮世絵や寺子屋の「教科書」とも言える往来物、玩具、工芸品など約3200点を収集した。うち1700点余りに上る子どもをテーマとした浮世絵コレクションは、国内外の美術館・博物館に貸し出されたり、各種の学校教科書・資料集・書籍に掲載されたりするなど、幅広く活用されているという。
