LGイノテック、世界初の「次世代のスマートIC基板」を公開
・二酸化炭素の排出を従来比50%削減…年間130万本分の植樹効果
・耐久性能3倍向上…長期間使用しても安定した情報認識が可能
・11月から海外の取引先向けに量産開始…新規取引先の開拓に拍車
ソウル(韓国)、2025年12月22日 /PRNewswire/ — LGイノテック(CEO:ムン・ヒョクス)は、性能を高めつつ二酸化炭素の排出を従来比で50%削減した「次世代のスマートIC(Integrated Circuit・集積回路)基板」の開発に成功したと、22日に発表した。
スマートIC基板は、個人情報が入ったICチップのクレジットカードや電子パスポート、それにUSIMカードといったスマートカードへの装着に欠かせない部品で、ユーザーがスマートカードをATMやパスポートリーダーなどにかざすと、ICチップの情報を電気信号に変換してリーダーに伝達する役割を果たす。
・二酸化炭素の排出を50%削減…耐久性能は3倍向上、安定した情報認識が可能
この度LGイノテックが公開する「次世代のスマートIC基板」は、二酸化炭素の排出を従来比で約50%削減したエコ製品である。約130万本分の植樹効果があり、二酸化炭素の排出量を年間で8,500トン削減すると同社は説明する。
LGイノテックは、貴金属のメッキ加工がなくても高性能を実現できる新素材を世界で初めてこの製品に採用した。
従来のスマートIC基板は、パラディウム(Palladium)や金(Au)といった貴金属を表面にメッキ加工する工程が必要だった。リーダーにかざす基板の表面の腐食を防止し、電気信号の伝達を安定させるためである。
しかしパラディウムや金は、採掘過程で多量の温室ガスが発生するだけでなく、コストが高いため、これに代わる新しい素材や工法を開発することが業界の共通課題だった。表面にメッキ加工する必要のないLGイノテックの「次世代のスマートIC基板」が業界の注目を集める所以である。
主要取引先が多い欧州の環境規制が強化されたことを受け、LGイノテックは「次世代のスマートIC基板」を前面に押し出すことで、グローバル市場の開拓を優位に推し進められると見込んでいる。
また、同製品は耐久性能が従来比で約3倍向上した。これにより、スマートカードの頻繁な外部接触と長期間の使用に伴う情報認識の誤りを最小限に抑えるなど、性能もユーザーの利便性も高まった。
・11月から海外の取引先向けに量産開始…新規取引先の開拓に拍車
LGイノテックは、「次世代のスマートIC基板」を前面に押し出しグローバル市場の攻略に拍車をかける方針だ。11月には海外のスマートカードメーカーに供給する製品の量産体制に突入する。
また、「次世代のスマートIC基板」関連の国内特許20数件を取得し、米国や欧州、中国などに登録を出願中である。独自の技術を引っ提げ、積極的な海外プロモーションを推進、新規の海外取引先を確保しようという計画だ。
LGイノテック・パッケージソリューション事業部のチョ・ジテ部長(専務)は、「’次世代のスマートIC基板’は、取引先のESG(環境・社会・企業統治)への要求を満たした技術競争力のある製品である。今後も差別化された顧客価値を創出するイノベーション製品を継続して公開し、取引先のビジョン実現を可能にするパートナーになっていきたい」と話す。
市場調査会社のモルドール・インテリジェンス(Mordor Intelligence)によると、世界のスマートカード市場の規模は、2025年の約203億ドル(約29兆8,349憶ウォン、約3兆1,500憶円)から、2030年には約306億ドル(約44兆9,728憶ウォン、約4兆7,000憶円)に成長する見込みで、年平均の成長率は8.6%の見通しだという。
最近スマートカード業界ではカードをリーダーに挿入する方式と、カードをかざす方式の両方をサポートする「デユアルカード」の導入が拡大し、従来のカードを交換しようという人が増え、需要が伸びている。また、アフリカやインドといった新興市場においてクレジットカードの発行が増加しており、スマートカードの市場規模は継続的に拡大すると業界は展望している。
[用語の説明]スマートカード
データの保存・暗号化機能を持ったICチップが内蔵されたカード。リーダーが電気信号に変換された情報を読み取り、情報の認証や決済などが行われる。金融、交通、通信など幅広い分野で活用されている。
(日本語リリース:クライアント提供)
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