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テクベイリ®、日本人の多発性骨髄腫患者さんの長期フォローアップで高い奏効率及び深く持続的な奏効を示す

 

 

テクベイリ®、少なくとも3つの標準的な治療歴を有する 日本人の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者さんの長期フォローアップでも 高い奏効率及び深く持続的な奏効を示す

 

日本人を対象としたMMY1002試験、2年以上のフォローアップ解析により 69.2%が完全奏効以上を達成1,2
第87回 日本血液学会学術集会にて、日本人患者集団の長期フォローアップデータを発表

Johnson & Johnson(日本における医療用医薬品事業の法人名:ヤンセンファーマ株式会社、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:クリス・リーガー、以下「J&J」)は20日、多発性骨髄腫の患者さんを対象とするテクベイリの第I/II相MMY1002試験2,3の第II相パートの長期フォローアップデータを発表しました。本試験は、免疫調節薬、プロテアソーム阻害剤及び抗CD38モノクローナル抗体製剤を含む少なくとも3つの標準的な治療歴を有する、日本人の再発又は難治性の多発性骨髄腫の患者さん40人を対象に、テクベイリ®の有効性と安全性を評価する第I/II相、用量漸増、単群、非盲検、多施設共同試験1,2です。試験の結果、追跡期間中央値25.8ヵ月において、患者さん全体の76.9%において奏効が認められ、69.2%が完全奏効(Complete Response: CR)以上を達成し、テクベイリ®の臨床的に意義のある、深く持続的な奏効が認められました2,3。この結果は、2025年第87回日本血液学会学術集会(Japan Society of Hematology:JSH)にて口頭発表(abstract# O1-19B-6)されました。

 

国内第I/II相MMY1002試験の第I相パート(n=14)では、海外第I/II相MajesTEC-1試験3,4で特定された第II相パートの推奨用量(RP2D)の、日本人患者さんにおける安全性及び忍容性を評価しました。また第II相パートでは、RP2Dの有効性を、全奏効率(ORR)を主要評価項目として評価しました。なお、第II相では26人の患者さんが組み入れられ、年齢の中央値は67.5歳でした。

追跡期間中央値25.8ヵ月(0.8-31.0か月)におけるORRは76.9%であり、最良部分奏効(VGPR)以上が76.9%、完全奏効(CR)以上が69.2%、厳格な完全奏効(sCR)は61.5%でした。奏効持続期間(DOR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)の中央値は未到達であり、24ヵ月時点のDOR率、PFS率、OS率はそれぞれ75.0%、63.0%、68.0%でした。また、微小残存病変(MRD)の評価が可能であった患者さんのMRD陰性率は84.6%でした1,2。

 

なお安全性に関する所見は、MajesTEC-1の結果と一貫しており、安全性に関する新たなシグナルは認められませんでした。血液毒性が比較的高い頻度で認められ、主なものは、好中球減少症(全グレード、76.9%;グレード3又は4、76.9%)、リンパ球減少症(全グレード、30.8%;グレード3又は4、30.8%)、貧血(全グレード、26.9%;グレード3又は4、23.1%)でした。サイトカイン放出症候群が80.8%で認められましたが、いずれの症例もグレード1(69.2%)又はグレード2(11.5%)であり、治療の中止や用量の減量をせずに全て回復しました。ほとんどのサイトカイン放出症候群は治療初期に発現し、漸増投与時及び初回治療用量投与時に認められました。感染症は80.8%の患者さんで認められ、グレード3又は4の感染症の発現率は34.6%でした。低ガンマグロブリン血症が報告された22例の内21例(95.5%)が少なくとも1回の免疫グロブリン療法の投与を受けており、感染症は管理可能でした。有害事象による治療中止は2例(7.7%)で認められました1,2。

 

Johnson & Johnson Innovative Medicine Vice president, Multiple Myeloma Disease Area LeaderのJordan Schecterは、次のように述べています。「MMY1002試験の長期フォローアップにおいても、日本人の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者さんにおいて、テクベイリは高い奏効率及び深く持続的な奏効を示しました。この結果は、再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療において、テクベイリが臨床的に意味のある価値をもたらすことを示しています。私たちの最先端の研究を通し、患者さんのアウトカムを改善し続け、患者さんとしてのみではなく、1人の人間としての生活の改善に貢献できればと考えています」

 

MajesTEC-1試験について

MajesTEC-1試験(第I相: NCT03145181、第II相NCT04557098)は、免疫調節薬、プロテアソーム阻害剤及び抗CD38モノクローナル抗体製剤を含む少なくとも3つの標準的な治療歴を有する、成人外国人の再発又は難治性の多発性骨髄腫の患者さんを対象に、テクベイリ®の安全性と有効性を評価する第I/II相、用量漸増、単群、非盲検、多施設共同、用量拡大試験です5,6。第I相パート(NCT03145181)は、用量漸増(パート1)と用量拡大(パート2)から構成されています5。本試験では、テクベイリ®の安全性、忍容性、薬物動態及び予備的有効性を評価しました5。また第II相試験(NCT04557098)では、週1.5mg/kg皮下投与で設定された、推奨される第II相試験の推奨用量(RP2D)でのテクベイリ®の有効性について、ORRを主要評価項目として評価しました6。

MajesTEC-1試験では、追跡期間中央値30.4カ月において、テクベイリ®をRP2Dで投与した患者さん(n=165)のORRは63%で、46%がCR以上を達成したことが示されました7。またDOR中央値、PFS中央値、OS中央値はそれぞれ、24.0カ月、11.4カ月、22.2カ月でした7。

 

安全性プロファイルは一貫しており、重度の感染症の新規発症は時間の経過とともに減少しました。有害事象には、好中球減少症(全グレード、72%;グレード3又は4、66%)、貧血(全グレード、55%;グレード3又は4、38%)、血小板減少症(全グレード、42%;グレード3又は4、23%)、リンパ球減少症(全グレード、36%;グレード3又は4、35%)、感染症(全グレード、79%;グレード3又は4、55%)などがありました。グレード5の感染症22件のうち、18件はCOVID-19によるものでした7。

 

多発性骨髄腫について

多発性骨髄腫は依然として治癒困難な血液がんであり、再発を繰り返し、その度に別の治療を行わなければならなくなる患者さんが多くいらっしゃいます8,9。そして、再発して症状の再燃を繰り返す度に症状は悪化し、治療が奏効する可能性は低くなり、奏効持続期間も短くなる傾向にあります10。日本国内における2021年の多発性骨髄腫の新規診断者数は約7,800人11で、2023年の死亡者数は約4,300人11とされています。

多発性骨髄腫は無症状の場合もありますが、骨痛や骨折、息切れ・倦怠感、免疫機能の低下、腎障害や血液障害などにより受診し、診断されることがあります12。

 

テクベイリ®について

テクベイリ®は、投与前の希釈不要な皮下注製剤です。BCMA及びCD3を標的とするT細胞リダイレクト二重特異性抗体で、免疫機能を活性化しがん細胞を死滅させます13。

 

テクベイリ®は、成人の再発又は難治性の多発性骨髄腫の単剤療法として、2022年8月に欧州委員会から承認を取得14しています。また2022年10月には、成人の再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得15しています。日本国内では、2024年12月27日、再発又は難治性の多発性骨髄腫の治療薬として、承認を取得しています。

またこれまでの3年間、全世界で18,000人以上の再発又は難治性の多発性骨髄腫の患者さんがテクベイリ®による治療を受けています。

 

Johnson & Johnson について 

Johnson & Johnson (ジョンソン・エンド・ジョンソン、J&J)は、健康こそすべてだと考えています。ヘルスケアイノベーションにおける私たちの強みが、複雑な病を予防、治療、治癒し、治療をよりスマート化した、低侵襲なものに進化させ、一人ひとりの患者さんに合ったソリューションを提供することができる世界を築く力になります。Innovative MedicineとMedTechにおける専門性を生かし、将来の飛躍的な進化に向けてヘルスケアソリューションの幅広い領域でイノベーションを推し進め、人々の健康に大きなインパクトを与えていきます。 

 

日本におけるJohnson & Johnson Innovative Medicine について 

Johnson & Johnson Innovative Medicine は、米J&Jグループにおける医療用医薬品事業の名称です。日本では、1978年の設立以来、これまでヤンセンファーマ株式会社として、患者さんの治療に貢献する多くの医薬品をお届けしてきました。私たちは、アンメットニーズに基づく開発戦略のもと、注力疾患領域―がん、免疫疾患、精神・神経疾患、心・肺疾患領域における学術および情報提供活動を強化しながら、私たちの薬剤を必要とする全ての患者さんが適切なタイミングでベストな治療を選択するための活動を続けています。私たちは、医療の未来を切り拓き、日本の患者さんに革新的な医薬品をお届けしていきます。
Johnson & Johnson Innovative Medicineに関する詳しい情報はwww.jnj.com/innovativemedicine/japan/ をご覧ください。

 

将来に関する記述

このプレスリリースには、米国の1995年私的証券訴訟改革法で定義された「将来に関する記述」が含まれています。これらの記述は、製品開発及びテクベイリ®の潜在的なベネフィット及び治療影響に関するものです。お読みの際には、これらの将来の見通しのみに依拠しないよう、ご注意ください。これらの記述は、将来の事象に関する現時点での予測に基づいています。

基礎となる前提が不正確であると判明した場合、あるいは既知もしくは未知のリスクや不確実性が現実化した場合、実際の成果は、Janssen Research & Development, LLC、Janssen Biotech, Inc.、ヤンセンファーマ株式会社及び/又はジョンソン・エンド・ジョンソンの予測や見通しと大きく異なる可能性があります。

リスクと不確実性には、これらに限定されるものではありません。臨床的成功及び規制当局の承認取得の不確実性をはじめとする製品の研究開発に伴う課題や不確実性、商業的成功の不確実性、製造上の問題または遅延、競合他社による特許取得、新製品開発、特許に対する異議申し立て、製品回収又は規制当局による措置につながる可能性、製品の有効性又は安全性に関する懸念、ヘルスケア製品及びサービスの購入者の行動や支出パターンの変化、世界的な医療改革などの適用される法律や規制の変更、医療費抑制への動きなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。

これらのリスクや不確実性、その他要因の詳細と一覧については、最新のForm10-Kに基づくジョンソン・エンド・ジョンソンの年次報告書の「将来予測に関する記述に関する注意事項(Cautionary Note Regarding Forward-Looking Statements)」、「リスク要因(Item 1A)」のセクション、またはジョンソン・エンド・ジョンソンの四半期報告書(From 10-Q)及び証券取引委員会へのその他の提出書類をご参照ください。

これら書類は、オンライン(www.sec.gov, www.jnj.com)でご覧いただくか、もしくはジョンソン・エンド・ジョンソン宛てにご請求ください。Janssen Research and Development, LLC、Janssen Biotech, Inc.、ヤンセンファーマ株式会社及びジョンソン・エンド・ジョンソンは、新たな情報や今後の事象・変化などに基づいて、将来予測に関する記述を更新する義務を負いません。

 

 

1 https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2061200050

 

2 https://classic.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04696809

 

3 ClinicalTrials.gov. Dose Escalation Study of Teclistamab, a Humanized BCMA*CD3 Bispecific Antibody, in Participants With Relapsed or Refractory Multiple Myeloma (MajesTEC-1). Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03145181. Last accessed: October 2025.

 

4 ClinicalTrials.gov. A Study of Teclistamab in Participants With Relapsed or Refractory Multiple Myeloma (MajesTEC-1). Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04557098. Last accessed: October 2025.

 

5 ClinicalTrials.gov. Dose Escalation Study of Teclistamab, a Humanized BCMA*CD3 Bispecific Antibody, in Participants With Relapsed or Refractory Multiple Myeloma (MajesTEC-1). Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03145181. Last accessed: October 2025.

 

6 ClinicalTrials.gov. A Study of Teclistamab in Participants With Relapsed or Refractory Multiple Myeloma (MajesTEC-1). Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04557098. Last accessed: October 2025.

 

7 Garfall, A., et al. Long-term follow-up from the phase 1/2 MajesTEC-1 trial of teclistamab in patients with relapsed/refractory multiple myeloma. 2024 ASCO Annual Meeting – American Society of Clinical Oncology. June 2024.

 

8 Padala SA et al. Epidemiology, Staging, and Management of Multiple Myeloma. Med Sci (Basel). 2021;9(1):3.

 

9 Rajkumar SV, Kumar S. Multiple myeloma current treatment algorithms. Blood Cancer J. 2020;10(9):94.

 

10 Yong K et al. Multiple myeloma: patient outcomes in real-world practice. Br J Haematol. 2016;175(2):252–264.

 

11 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」 https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/26_mm.html#anchor1

 Last accessed: October 2025

 

12 American Cancer Society. Multiple myeloma: early detection, diagnosis and staging. Available at: https://www.cancer.org/content/dam/CRC/PDF/Public/8740.00.pdf. Last accessed: October 2025.

 

13 テクベイリ®添付文書

 

14 European Medicines Agency. TECVAYLI Summary of Product Characteristics. October 2025.

 

15 https://www.fda.gov/drugs/resources-information-approved-drugs/fda-approves-teclistamab-cqyv-relapsed-or-refractory-multiple-myeloma Last accessed: October 2025

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