尼崎市歴史博物館第5回特別展「豊臣期の尼崎と建部氏三代」を開催
1 趣旨
本能寺の変後、「中国大返し」として知られる急行軍で備中高松から駆け戻った羽柴(豊臣)秀吉は明智光秀を討ち果たした後、天下人への道を足早に進め、ついには天下統一を成し遂げました。この時期、尼崎で周辺地域の豊臣氏直轄領を管轄していたのが建部寿得(寿徳、一甫)です。近江出身で本能寺の変後に秀吉に仕えた寿得は若狭から尼崎に移り、戦役での兵馬・兵粮の調達・搬送、太閤検地や寺社造営の奉行など、軍備・内政で手腕を発揮し豊臣政権を支えました。寿得の没後、その職務は子の光重、孫の政長が継承し大坂の陣を迎えます。若年の政長は親族池田(下間)重利とともに徳川方として尼崎城を堅守し、陣後、その功績によって1万石を給付され初代尼崎藩主となりますが、2年後に播磨国林田(現姫路市)に転封となりました。
建部氏三代が尼崎を拠点に活動していたのは安土桃山時代後半から江戸時代初期にかけての約30年間です。この間、尼崎は中世以来の港湾を中心として発達した流通・経済都市から、新城と城下町が整備された軍事・政治都市へと変貌を遂げましたが、藩主在任わずかで転出したこともあって、建部氏の足跡は尼崎にほとんど残っておらず、事績についてもあまり知られていません。
そこで、これまで注目されてこなかった建部氏三代の足跡や事績を中心に、中世から近世への移行期にあたる豊臣期の尼崎の激動の歴史を振り返ります。
2 概要
(1) 会期・時間・休館日
会 期:令和7(2025)年10月1日(水)から11月30日(日)まで
開館時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)
休 館 日:月曜日(ただし祝日の場合は開館し、直後の平日が休館)
※会期中は10月13日(月・祝)開館し、10月14日(火)休館・11月3日(月・祝)開館し、
11月4日(火)休館・11月24日(月・祝)開館し、11月25日(火)休館
(2) 会場
尼崎市立歴史博物館 3階 企画展示室・展示学習室
所在地:尼崎市南城内10番地の2
(3) 展示資料
内容については、別紙参照
3 担当
歴史博物館 担当学芸員 楞野一裕