2025年大阪・関西万博:バジリカータ州特集ウイーク始まる
*アート、投資、そして航空宇宙とテクノロジーに重点
【大阪2025年8月27日ANSA=共同通信JBN】 2025年大阪・関西万博のイタリアパビリオンで開幕式が行われ、バジリカータ(Basilicata)州を特集するウイーク(1週間)が始まりました。
バジリカータ州は7日間にわたって、最もよく知られているものから、航空宇宙分野における役割などほとんど知られていないものまでも含め、同州を特徴づけるような多くの呼び物を展示します。
展示スペースでは、Motherland(母国)と呼ばれる、複数の感覚に訴えかける展示品を通じてバジリカータ州が紹介されます。その中心となるのは、映像や音響、そして香りが、テクノロジーが自然と出会う空間の中で融合している庭園を表現するビデオです。
この作品はビジュアル・アーティストのシルヴィオ・ジョルダーノ(Silvio Giordano)氏の創作によるもので、農業省が農村開発庁と協力して委託しました。
この展示品は自然というテーマのほか、航空宇宙やメカトロニクスなどの分野も表現しています。
農業・食料・森林政策担当審議官であるカルミネ・チカーラ(Carmine Cicala)氏は、バジリカータ州は「伝統の中で革新を行う」ための「能力」を実現したと強調しました。これは「日本が長年にわたって成し遂げた」ものでもあります。
同氏はさらに、イタリアのバジリカータ州と万博の開催国である日本の接点は、このことのみにとどまっているのではないと指摘しました。伝統的な「ルカニア(Lucania)=バジリカータの歴史的名称=の人類学的なマスクと、ここ日本で見られるマスク」が示しているように、二つの文化は非常に似通っているからです。
実際に展示エリアでは、生成AI(人工知能)を使ってデジタルで再現された、古くからの象徴的なバジリカータ州のカーニバルのマスクが紹介されています。
バジリカータ州は展示エリアのコーナーで、芸術作品や職人技による作品も陳列しています。その中にはマヌエラ・テレスカ(Manuela Telesca)氏の彫刻ジュエリーがあり、これは1993年にユネスコ世界遺産に登録されたマテーラ(Matera)史跡の有名な古代洞窟住居であるサッシ(Sassi)を表現しています。
また、野菜の繊維を用いてミュージック・ラグや宝石アクセサリーを作ったNuova Libbaneria Mediterraneaによる作品や、ジュスティーナ・ピーリャ(Giustina Piglia)氏が創作した陶芸作品も展示されています。
このほかの見どころとして、陶器に3Dプリント技術を使って古代の水や酒の容器である「chichimo」を再現したForme Srlsや、バジリカータ州の森を描いてスカーフや繊維を装飾したダミアナ・スポト(Damiana Spoto)氏のグラフィック・パターンが挙げられます。
アントネッラ・トーレ(Antonella Torre)氏による繊維や石への貴重なソウタシエ(Soutache)トリミングや、マリアンナ・マルティナ・ダクイーノ(Marianna Martina D’Aquino)氏による古式織機も、Mask of Tricaricoや春の訪れを告げる葉っぱに覆われた伝統的なカーニバル・フィギュアであるRumit of Satriano、Mask of Alianoなどとも、展示されています。
しかし、バジリカータ州が紹介しているのは芸術作品だけではありません。
イタリアパビリオンにおけるこの南部の州を特集したウイークのもう一つの主役はテクノロジーであり、メカトロニクスと持続可能なモビリティーに関するイベントや、「ReRural: We Live in Smart Village(ReRural:私たちはスマートビレッジに住んでいる)」と称するワークショップのほか、地元企業による同州への投資の素晴らしい実例も紹介しています。
実際に、イタリアへの投資を選択した日本企業の代表は、企業・メード・イン・イタリー省が主催するイベントである「Japan talks about Italy, Investing in Basilicata(日本がイタリアについて語る、バジリカータ州への投資)」で、それぞれの体験を語ることになっています。
2025年大阪・関西万博のイタリア政府代表(Commissioner General)であるマリオ・バッターニ(Mario Vattani)氏は「これから数日にわたって、観客は非常に美しい展示に感動し、数万人もの日本のみなさまがこの空間を行き来することでしょう」と強調しました。
バッターニ氏は「来場者のみなさまはバジリカータ州の最高のイノベーションについて知ることになるでしょう。航空宇宙業界も同州の誇りです。この業界はそのストーリーの中に、いくつかのテーマを含んでおり、来場者のみなさまの体験の一部となります」と付け加えました。
バッターニ氏は「イタリアパビリオンは、私たちの企業にとって、また私たちが世界やアジアの地域において自分たちの長所として紹介すべき全てのものにとって、イタリアのプラットフォームであることを意味しています。これは今日、わが国の経済にとってまさに基本となるものです」と締めくくりました。
ソース:General Commissioner’s Office of Italy for Expo 2025 Osaka
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