NOK、次世代の低摩擦技術「濃厚ポリマーブラシ」の研究が 「2025年度 高分子学会技術賞」を受賞
分子レベルの膜で摩擦を抑え、密封性能を高める高機能な表面処理技術
NOK株式会社(本社:東京都港区芝大門、代表取締役 社長執行役員 グループCEO:鶴 正雄、以下「NOK」)は、「濃厚ポリマーブラシを適用した密封装置の低摩擦化」に関する研究成果が評価され、公益社団法人 高分子学会の「2025年度 高分子学会技術賞」を受賞しました。「高分子学会技術賞」は、高分子分野において優れた技術的研究成果を挙げた個人・グループに対し、同学会が毎年最大2件を選定・授与する賞です。
濃厚ポリマーブラシは、分子レベルで高密度かつ均一な膜を形成する表面処理技術であり、摩擦を大幅に低減することで、密封装置の性能向上と長寿命化を実現します。さらに、分子の吸着性を活かした汚れ防止や耐久性向上など、多様な機能を発揮する可能性があり、シール製品の設計自由度を高める次世代技術として期待されています。
NOKは、自動車や一般産業機器など幅広い分野にシール製品を提供しており、製品性能のさらなる向上に向けて、研究開発に取り組んでいます。濃厚ポリマーブラシの実用化に向けては、京都大学化学研究所を中心とした産学連携コンソーシアムに参画し、社会実装を目指し研究開発を進めています。今回の受賞は、こうした取り組みが技術的に高く評価されたものです。
なお、本研究の詳細については、NOKグループコーポレートサイト内の「技術コラム」にてご紹介しています。濃厚ポリマーブラシのメカニズムや応用の可能性などを掲載しています。
■2025年度 高分子学会技術賞
約8,000名の会員を擁し、高分子科学と技術における研究・交流を推進する学術団体「公益社団法人 高分子学会」が毎年厳選して授与する技術賞です。高分子に関する全技術領域において、独創的かつ優れた成果を挙げた個人・グループを対象に、登録特許や学術発表を基に毎年最大2件を選定し、授与する賞です。
・受賞者:青木 岳也 / NOK株式会社 NOKグループR&D 技術研究部 材料研究課
・研究題目:濃厚ポリマーブラシを適用した密封装置の低摩擦化
■NOK株式会社
NOKグループは「Essential Core Manufacturing ― 社会に不可欠な中心領域を担うモノづくり」を掲げ、豊かな社会の根幹となる「安全」と「快適」を支えています。15の国と地域に所在するグループ約38,000人で、積み重ねた基礎研究に基づく製品開発、高品質での大量・安定生産を実現しています。自動車をはじめとするモビリティ、PCやスマートフォンに代表される電子機器、OA機器、医療・ヘルスケア機器、産業用ロボット、そして人工衛星など、あらゆる産業分野に技術・製品を提供し続けます。
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