電通、テレビCMの指名検索数などへの貢献度をクリエイティブ表現別に評価 「Response Lift Checker」を開発
CM出稿前に生活者の行動変化のリフトの予想や他社CMとの比較が可能に
2025年6月19日
株式会社 電 通
株式会社電通(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:佐野 傑)は、テレビCMがどれほど商品やサービスの指名検索※1やアプリダウンロード数などの生活者の行動変化(レスポンス)に寄与したかを、CMのクリエイティブ表現別、要素別に分析・評価できるツール「Response Lift Checker(レスポンスリフトチェッカー)」を開発し、本ツールを活用した分析パッケージの提供を本日より開始します。テレビCMの出稿前に、生活者の行動変化のリフト(行動の増加率や変化の程度)を予想したり、他社CMとの比較を行ったりすることで、生活者の行動変化に寄与する最適なテレビCM制作が可能になります。
広告業界では、広告主の商品・サービスの売り上げに直結するテレビCMの効果を定量的に評価することが求められています。近年、広告をみた生活者による指名検索数やアプリダウンロード数を、ブランド力の強さやマーケティング投資対効果(mROI)の指標としてKPI設定する企業が増加傾向にあります。しかし、テレビCMについては、クリエイティブ表現のどの要素が効果的であったかという詳細な分析が難しく、効果を高めるクリエイティブの要素について判断することが困難な状況にありました。
今回開発した「Response Lift Checker」は、こうした課題への一つの解決策となります。過去のテレビCMのクリエイティブ表現を、「有名タレントの出演」や「季節感の訴求」など、各業界に特有な約100項目の表現要素に分解し、外部データと連携することで、指名検索数やアプリダウンロード数といった行動指標とのひもづけを可能にしました。これにより、テレビCM出稿後に、広告素材がどのように生活者の行動変化を促すか、また、どのクリエイティブ要素がその行動変化に貢献するかを統計的に算出できるようにしました。
本ツールは、業界内における広告素材ごとの行動変化の比較、クリエイティブの各表現要素の貢献度の把握、表現要素の組み合わせによる行動変化の予測を可能にしました。これにより、より高い効果が期待されるテレビCMクリエイティブへの示唆が得られるほか、さまざまな業界において特有のクリエイティブ表現要素について評価できます。
当社は、国内電通グループ独自のAI戦略である「AI For Growth 2.0※2」に基づき開発中のAIエージェントに本ツールを搭載するべく準備を進めており、今後も広告効果の精緻な分析を通じて、顧客のマーケティング活動の最適化と事業成長に貢献していきます。
※1 特定の企業名やブランド名、商品名などを明示的に含めて検索すること
※2 2025年5月19日発表:国内電通グループ、AIネイティブ化を加速する独自のAI戦略「AI For Growth
2.0」を発表
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2025/0519-010884.html


