2025年大阪・関西万博で、カラヴァッジオからオペラまでイタリアのアートを紹介
2025年大阪・関西万博で、カラヴァッジオからオペラまで
イタリアのアートを紹介
*「私たちは架け橋を築き、開かれた家になる」–バチカン博物館館長
【大阪2025年5月28日ANSA=共同通信JBN】イタリアのアートは、2025年大阪・関西万博のイタリアパビリオンとバチカンパビリオンに出展されている最高傑作に関する一連のイベントや出会いから成る「アート対話(Art Talks)」における主役です。
2つの国の間の相乗効果は、バチカン博物館の館長を務めているバルバラ・ジャッタ(Barbara Jatta)氏が参加したことによっても表れていました。同氏はカラヴァッジオ(Caravaggio)の最高傑作「キリストの埋葬(The Deposition)」を大阪まで運んできた長いジャーニーについて話しました。
カトリック東京大司教区のアンドレア・レンボ(Andrea Lembo)補佐司教と、在大阪イタリア総領事館のフィリッポ・マナーラ(Filippo Manara)総領事もジャッタ氏に同席しました。
ジャッタ氏は「教皇フランシスコは私たちに開かれた家であるように求められました。また教皇レオ14世は私たちに架け橋を築くよう求められています。これは私たちが福音宣教司教区(Dicastery for Evangelization)や、2025年大阪・関西万博のバチカンパビリオン責任者であるリノ・フィジケラ(Rino Fisichella)大司教、それにバチカン博物館とともに務めていきたいと願っていたことです」と語りました。
バチカン博物館の館長は「6カ月間にわたって、聖年(Jubilee Year)期間中に博物館のコレクションから「最高傑作を自ら手放すこと」の重大さを強調しました。
こうした取り組みは、この日の他の展示についての重要性も強調した2025年大阪・関西万博のイタリア・コミッショナージェネラルであるマリオ・バッターニ(Mario Vattani)大使によっても特に取り上げられました。
バッターニ大使は「これは、このパビリオンがいかに日々生き生きとしているかを示す一つの例です。これは単なるショーや展示ではなく、他の国々との関係とともに、イタリアと日本の関係が真に議論される場所なのです。これこそがまさに万博の精神なのです」と語りました。
バチカンパビリオンのステファノ・リッカルディ(Stefano Riccardi)館長もこうした見解を表明しました。
リッカルディ館長は「私たちはパビリオンを訪れる日本の方々がこれらの芸術作品はすべて本物かどうかを尋ねられ、彼らが来場しそれらを見た時に魅了されている光景をしばしば目にしています」と話しました。
同館長は「劇場のドアが開く、あるいは彼らがバチカンパビリオンの中に入っていく際に、『美』を感じることは素晴らしいことです」と語りました。
この対話にはオーケストラの指揮者のコッラード・ロヴァーリス(Corrado Rovaris)氏も参加し、ソプラノ歌手でイタリアパビリオン大使の藤井泰子 (Yasko Fujii)氏とも意見を交わしました。
ロヴァーリス氏は、イタリアのオペラが、特にここ日本をはじめとして、いかに世界中で高く評価されているかを思い起こし、自分が現在、東京の新国立劇場でジョアキーノ・ロッシーニ(Gioacchino Rossini)のセビリアの理髪師(Il Barbiere di Siviglia)を監督していることを紹介しました。
同氏は「いかに多くの人たちがイタリアのオペラを愛し、いかに彼らが、心構えが十分にできているかを目の当たりにすると、私たちは本当に幸せになります」と語りました。
イベント最後のスピーチは、首都の一角に名前が付けられている、ローマのケスティウス・ピラミッドの修復に貢献した起業家で、イタリアパビリオン大使である八木雄三(Yuzo Yagi)氏が行いました。
八木氏は、イタリアで1971年に「日本向けにファッション製品を輸入する」ビジネスを始めたと語りました。同氏は、それから40年後の2011年に「ミラノで、八木通商株式会社設立40周年を祝う大きなパーティーを催し、私はこのビジネスの成長が、イタリアからもどれだけの恩恵を受けていたのかということが分かり、何らかのお返しをしたいと思いました」と語りました。
事業家の八木氏はそこで、このモニュメントの修復に出資することを決め、「これはまた、理事長であるウンベルト・バッターニ(Umberto Vattani)氏の強力なサポートを得た伊日財団(Italy-Japan Foundation)のおかげでもあり、同氏に大変感謝しています」と話しました。
ソース:General Commissioner’s Office of Italy for Expo 2025 Osaka
