EY調査、B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2025 IN FUNABASHIの経済的・社会的価値を約64.8億円と算出
・EY JapanのソーシャルKPIメソッド(*1)により、「りそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2025 IN FUNABASHI」の経済的・社会的価値を可視化
・経済波及は約12.8億円、社会的価値は約52.0億円と、財務諸表に現れない価値は約64.8億円と算出
・経済波及効果を大きく上回る社会的価値を測定することができ、オールスターゲームが開催地である船橋市にもたらした価値が大変大きなものであることを確認
EY Japan株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:松浦 利治、以下 EY Japan)は、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(東京都文京区、チェアマン:島田 慎二、以下B.LEAGUE)とともに、2025年1月18日(土)~19日(日)に千葉県船橋市において開催された「りそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2025 IN FUNABASHI」(以下 オールスターゲーム)の経済波及効果および社会的価値を算出しました。社会的価値はスポーツの価値をステークホルダーの共通言語である貨幣価値に換算するもので、有識者による学術的サポートを得ながら開発・運用しています。
調査の結果、オールスターゲームは約12.8億円の経済波及効果と約52.0億円の社会的価値を創出し、財務諸表に現れない価値の合計は約64.8億円となりました。前年、沖縄で開催されたB.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2024 IN OKINAWAの約36.6億円から約1.8倍増加しており、オールスターゲームが生み出す価値が拡大していることを示しています。また、全ステークホルダーが投下したコストに対するSROI(Social Return on Investment=社会的投資収益率)は4.79となり、オールスターゲームへの投資は100円あたり479円分の社会的価値の創出につながったことが明らかになりました。さらに、別途、オールスターゲームのライブ配信「バスケットLIVE」における社会的価値を測定したところ、51.7億円という結果になりました(*2)。
EY Japanは、2022年10月からB.LEAGUEのサポーティングカンパニーとして、B.LEAGUEならびに参画するクラブの基盤である地域コミュニティの活性化や地域社会の経済循環を促し、社会課題解決に向けた取り組みを行っています。本調査は、パートナーシップの一環として、2023年のドットエスティB.LEAGE ALL-STAR GAME 2023 IN MITO、2024年のB.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2024 IN OKINAWAに続く3回目の実施となります。オールスターゲームが地域やステークホルダーにもたらす経済的・社会的価値の測定・分析を行い、成長のための計画立案やスポーツファイナンスの活性化に役立てることを目的としています。
オールスターゲームの経済波及効果および社会的価値は、アンケート調査結果および各種データに基づいて算出しています。経済波及効果は、当日の来場者による消費やイベントの運営費用などを通じて域内(船橋市)に発生する直接効果と、直接効果に誘発される間接波及効果の合計で算出しました。また、アリーナでの観戦者は約19,000人、会場周辺で開催された関連イベントの参加者は約40,000人と多くの方が船橋市へ訪れました。アンケート調査による観戦者の宿泊者割合は約13%という結果で、首都圏開催ながらB.LEAGUEファンが訪れ、一定程度の宿泊需要が発生したことが分かりました。
社会的価値の算出指標となる「アウトカム」には、オールスターゲームに参加した人を対象に、①ウェルビーイング(幸福感、楽しさ)、②ヘルスリテラシー(健康意識)、③ヒューマンキャピタル(自己成長)、④ソーシャルキャピタル(コミュニティでのつながり)、⑤集団的アイデンティティ(シビックプライド)の5項目を選定しました。この5項目についてアンケート調査を行い、消費者が支払っても良いと考える対価を調査し貨幣換算する手法(WTP: Willingness to Pay)によって、社会的価値を金銭換算しました。さらに、メディアへの広告掲出の状況から金銭換算した ⑥船橋市のブランドバリュー向上の金額を加えました。
本調査と昨年度実施した沖縄でのオールスターゲームを比較すると、船橋市民の集団的アイデンティティに対するWTPが大幅に上回っていました。子育て世代を中心とした新しい人が増えている地域では、地域内での関係性構築や愛着の形成が限定的なため、そこに対し、スポーツイベントやクラブがあることが、地域そのものや周囲の人々とを結び付け、コミュニティが生まれていくきっかけ作りに寄与していると考えられます。
また、過年度調査を通し、オールスターゲームの社会的価値はB.LEAGUEに関心を持つ人を中心に高まっていることが分かりました。しかし、開催地域の地域住民への波及効果はまだ限定的と言えます。
今後、オールスターゲームの社会的価値をより高めるためには、効果が限定的となっている「開催エリアに住む地域住民」をいかに巻き込むかが鍵となります。オールスターゲームの開催前後にわたり実施するプログラムや、地域との連携した企画などを検討していきます。
本調査の詳細はこちらのレポートをご覧ください。
www.ey.com/ja_jp/technical/library/report/2025/ey-social-and-economic-impact-review
(*1) スポーツの社会的価値評価のKPIメソッドで、EYのスポーツビジネスの知見に加え、
グローバル基準の学術的なアプローチを付加したもの。
(*2) ライブ配信における社会的価値は、オールスターゲームにおける社会的価値の合計金額約64.8億円には含まれていません。
B.LEAGUE チェアマン 島田 慎二 氏のコメント:
「『りそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2025 IN FUNABASHI』における経済波及効果および社会的価値の算出の結果をご報告いたします。本調査はEY Japan様のご協力のもと、本イベントで3回目となりますが、過去最大の価値が算出され、多くの学びを得られました。
特に、2024年5月に開業したばかりの『LaLa arena TOKYO-BAY』がもたらす革新的な演出やバスケットボール試合観戦、有名アーティストによる圧巻のステージや、船橋市との連携による地域創生イベント、また熱気を共有するパブリックビューイングなど、多彩なコンテンツが融合し、会場内外に一体感と熱狂を生み出しました。
そして、これまで千葉ジェッツ様の地域へ深く根ざし築かれてきた市民の方々や多くのステークホルダー様の多大なるご協力が、本イベントの大きな推進力となりました。
本大会では3×3バスケットボールコートやフードゾーン、ライブパフォーマンスエリア等、多様な周辺イベントを3カ所で展開した結果、試合観戦以外でも多くの方にご来場いただき、過去を大幅に上回る社会経済効果につながりました。B.LEAGUEは、EY Japan様と共に、本調査から得た学びを活かしながら、全国のクラブと共に地域創生や社会的価値に通じる取り組みへの挑戦を続けてまいります」
EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 公共・社会インフラセクター パートナー 岡田 明のコメント:
「『りそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2025 IN FUNABASHI』におきまして、経済・社会的価値調査にご協力いただきましたすべての関係者の皆さまに感謝申し上げます。本年で3回目となりました本調査では、これまでの水戸・沖縄との各開催地におけるコンディションの違いや、B.LEAGUEや日本バスケットボールの環境変化などから多くのインサイトを得ることができました。
特に2024年5月に開業した『LaLa arena TOKYO-BAY』での開催は、創成期からB.LEAGUEをけん引した千葉ジェッツふなばしに加え多くのエンタメコンテンツの融合を可能とし、B.LEAGUEのある街の進化系を表現していたと言えます。まさにアリーナとコンテンツが地域のリアルメディアとして機能していることを表しています。
EYJapanはB.LEAGUEと共に引き続き笑顔あふれる社会の実現に取り組んでまいります」
調査概要および分析アプローチについて
調査期間:2025年1月18日(土)、19日(日)の2日間
調査対象:オールスターゲーム観戦者、関連イベント参加者、船橋市民、運営関係者、LIVE配信視聴者
調査手法:アンケート調査
サンプル数:約4,700
※船橋市のブランドバリュー向上はメディア露出を元にした広告換算価値に基づき算出
「りそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR GAME WEEKEND 2025 IN FUNABASHI」について
期間: 2025年1月18日(土)、19日(日)
会場: LaLa arena TOKYO-BAY(千葉県船橋市)
主催:公益財団法人日本バスケットボール協会/公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ
DAY1は各種コンテストに加え、若手選手の選抜とアジア特別枠選手の選抜によるB.LEAGUE ASIA RISING STAR GAMEを、DAY2には、インフロニア B.LEAGUE U18 ALL-STAR GAMEとりそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2025が開催されました。また、「ふなばし FUN FAN FESTA with りそなグループ B.LEAGUE ALL-STAR 2025」として、JR南船橋駅周辺では、パブリックビューイングやステージパフォーマンスのほか、多数のキッチンカーや各種ブースなどが一堂に会する場外イベントが開催されました。2日間のイベントにおいて、アリーナでの観戦者は、約19,000人、周辺イベントの延べ入場者数は約40,000人に上りました。
【特設WEB サイト】www.bleague.jp/all-stargame2025/
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