茨城野菜の魅力増すチーズ 「6Pチーズ」のレシピを紹介 野菜ソムリエプロ・緒方湊さん
野菜や魚、畜産品など豊富な食材を誇る茨城県の新しい「ご当地グルメ」を決める「シン・いばらきメシ総選挙2026」が10月10日~12日、水戸市の茨城県三の丸庁舎で開かれ、参加した県内44の各市町村を代表する82のご当地グルメ(一般料理部門40、スイーツ部門42)がお目見えし、好天の下、大勢の家族連れらが並んでゲットしたお気に入りのグルメに舌鼓を打った。
このイベントは茨城の“食”を生かした地域振興を目的に茨城県が事務局を務める「シン・いばらきメシ総選挙実行委員会」(会長・大井川和彦知事)が2024年に初開催。今回で2回目。料理・スイーツ購入者の投票などで決めたグランプリグルメなどを県内外に発信し、収穫量全国1位の農産物や豊かな海の幸、畜産品を数多く誇る「食の宝庫・茨城」の魅力をアピールする催しだ。投票・審査の結果、最高評価のグランプリには、一般料理部門では茨城県鹿嶋市の「シン・かしまし豚丼~常陸乃国しらすとともに」スイーツ部門では茨城県日立市の「もっちりんごSUN~チーズケーキのベーグルサンド」がそれぞれ選ばれた。
10月11日のイベント会場には、ご当地グルメブースのほか、食品関係の協賛企業ブースも20余り出展。茨城県産ワインの販売や、県内の「霞ケ浦」で増えすぎている特定外来生物「アメリカナマズ」を使った料理を「謎の魚料理」として振る舞う試食ブースなどが並んだ。アメリカナマズは漁網を破るなど霞ヶ浦の“厄介者”だが、これを新たな食の“資源”として活用する取り組みが進んでいるという。フードロス解決が叫ばれる中、視点を変えれば厄介者も役に立つという、食のイベントらしい問題提起的なブースとして関心を集めていた。
そのほかブース出展協賛企業の一つで、茨城県阿見町にチーズなど乳製品を製造する「阿見工場」を持つ雪印メグミルク(東京都港区)は、小学6年生からいばらき大使を務める野菜ソムリエプロの緒方湊さん(18)=大学1年、横浜市=や茨城県とタッグを組み、茨城県産野菜と阿見工場製造のプロセスチーズを組み合わせた“いばらきモン同士”の特別メニューを考案。10月11日に緒方さんと一緒にそのレシピのリーフレットを配ったり、阿見工場製造のプロセスチーズ「6Pチーズ」などを振る舞ったりした。
この特別メニューは、8歳で野菜ソムリエ、10歳で野菜ソムリエプロに合格した緒方さんの野菜に関する膨大な知識を生かした、茨城県産ニラを使った「6Pチーズ」のプルコギ丼と茨城県が生産量全国1位(2024年)の水菜を使用した「6Pチーズ」と水菜のタコライスの2品。緒方さんは10月11日、会場のステージに立ち、茨城県産野菜に関するクイズを出題したほか、この2品の優れた栄養素や作り方のポイントも解説した。
「6Pチーズ」のプルコギ丼に関しては「ニラの香りとチーズのまろやかさが融合しご飯が進む。ニラのつんとくる香りはニラの重要な栄養成分アリシンからきます。この香り成分アリシンは根元の方にたくさん含まれているのでニラの根元の部分を切れば切るほど香りが出てきます。一方、ニラの葉先はビタミンCが豊富。ビタミンCは水に溶けやすい栄養素なので切れば切るだけ水と一緒に流れてしまいます。だからニラの根元は細かく、葉先は大きく刻む。これが香り、食感、ビタミンC摂取の栄養面からもお勧めです」と分かりやすくニラの“味わい方”を説明した。
「6Pチーズ」と水菜のタコライスは茨城県産水菜の特長に言及。「茨城の水菜はあまり大きくならない段階で出荷するいわゆる“若採り”を徹底しているので、柔らかい繊維の水菜を楽しむことができます。この柔らかい水菜のシャキシャキした軽い食感と、とろけるようなチーズのこく・まろやかさとが、とても相性がいいです」と収穫時期で異なる野菜の特性を語った。
そのほか、緒方さんは、茨城県のオリジナル品種の梨「恵水(けいすい)」を紹介した上で「果物をおかずにする食べ方」を勧めた。一例として「梨を16等分に薄切りして食パンに載せ、その上にさらにチーズを載せてトースターで焼く“梨チーズトースト”」を提案。「チーズの塩気と梨の甘さ、火を通して柔らかくなった梨と食パンのそれぞれの相性はいずれも抜群です。生クリームとクリームチーズ系のものを混ぜて梨のフルーツサンドにしてもおいしそうです」と茨城県産果物を使った個性的なレシピ案を披露した。
取材に応じた緒方さんは「茨城県の野菜は、品目の多さで注目されていますが、よく見ると一つーつの野菜に個性、特長があり面白いです。そのおいしい野菜、また知る人ぞ知る果物、例えば茨城県大子町の樹の上で完熟させてから収穫する“奥久慈りんご”など、県外だけでなく県内でもあまり知られていない野菜、果物がたくさんあります」と茨城県産野菜・果物の魅力を語った。
また「小さいころからチーズは好きで、野菜も好きでしたから、チーズと野菜の相性の良さは知っていました。野菜とチーズだけでなく、“果物をおかずにする”観点から、チーズと果物のレシピも今後増やしていきたいですね」と話した。
自社のブースを10月11日訪れた、東日本の事業を統括する雪印メグミルク東日本支社長の福田耕治さんは「チーズの消費拡大の観点から“チーズと……”というテーマは当社も開拓に取り組んでいる課題です。今日は緒方さんからいろいろなアイデアをいただきました。これからも緒方さんの斬新な発想に期待しています」と述べ、緒方さんとの“連携”に手応えを感じていた。
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