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旅して現地で働く「おてつたび」、お試し移住などの中高年の利用者が増加

 夏休みシーズンが本格化して、ただでさえインバウンド需要が拡大しているところに、国内観光客も増えることから、観光業が盛んな地域では人手不足が深刻化している。そうした中、旅人でありながら現地で働くことで、観光客としてだけでなく、地域を支える貴重な労働力としても活躍している人もいるとか。こうした夏休みに「旅して働く」人の実態はどうなっているのか、お手伝いと旅を掛け合わせた人材マッチングサイト「おてつたび」(東京)が現状を明らかにした。

 「おてつたび」とは「お手伝い(短期アルバイト)」と「旅」を組み合わせた人材マッチングサービスで、人手不足に悩む地域事業者と、働きながら旅を楽しみたい旅行者をマッチングしている。旅行者は、現地までの交通費は自己負担となるが、旅先で働くことで報酬を得られるため、旅行の経済的負担が軽減できる仕組みだ。地域事業者は、地域外からの働き手に対して報酬と宿泊場所(寮など)を提供することで、交通費不要の働き手を最短1泊2日から最長2カ月未満の期間で確保する。2021年に5000人だった登録者数は、2025年7月現在で8万2000人と大幅に増えている。登録事業者数も2000件を突破し、ホテルや旅館などの宿泊業や、農業・漁業などのほか、最近ではゲストハウス、キャンプ場、酒造会社、水産加工、飲食店など幅広い業種に広がっているという。

 参加者の約半数は10代・20代のZ世代だが、近年では早期退職をした人や子育てを終えた主婦など、50代以上の中高年・シニアの利用が増加。2021年には参加者全体のうち50代以上は8%にすぎなかったが、2025年夏時点では、約29%を占めている。実に4人に1人の割合だ。増えている中高年の中には、「おてつたび」を「お試し移住」として活用するケースもあるようだ。

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