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【映画コラム】角川映画50th ANNIVERSARY「角川映画祭」

『麻雀放浪記』(84)(C)KADOKAWA 1984

 『麻雀放浪記』は、阿佐田哲也の原作を映画化した、イラストレーター和田誠の監督デビュー作。終戦直後、焼け跡のドヤ街でドサ健(鹿賀丈史)と出会い、賭博の世界に足を踏み入れた坊や哲(真田広之)は、オックス・クラブのママ(加賀まりこ)や出目徳(高品格)と組んでマージャンにのめりこんでいく。やがて、独り立ちした哲は、ドサ健、出目徳、女衒の達(加藤健一)、上州虎(名古屋章)らと壮絶な青天井マージャンを繰り広げる。

 時代背景を意識したモノクロ映像、雀卓を旋回するカメラワークなど、映画狂である和田のこだわりが随所に見られる。もちろんマージャンを知っているのに越したことはないが、よくできたスポーツやギャンブルを描いた映画は、たとえルールを知らなくても楽しめるように、この映画も、不思議な縁で結ばれた個性的な登場人物たちが、生き残りを懸けて激闘を繰り広げるピカレスク(悪漢)ロマンとして存分に楽しめる。

 監督としての和田の力量はもちろん、俳優たちの好演、共同脚本の澤井信一郎による印象的なせりふ、安藤庄平の見事なモノクロ撮影、そして主題歌の役割を果たした岡晴夫の「東京の花売娘」などが相まって、いい映画を見たという満足感を得ることができる。

『Wの悲劇』(84)(C)KADOKAWA 1984

 『Wの悲劇』。劇団研究生の三田静香(薬師丸ひろ子)は、次回公演「Wの悲劇」のオーディションに臨んだが、ライバルの菊地かおり(高木美保)がヒロイン役に決まる。そんな中、劇団の看板女優・羽鳥翔(三田佳子)にスキャンダルが発生。静香は、その身代わりとなることでヒロインの座を手に入れるが…。

 澤井信一郎監督が夏樹静子の小説を劇中劇として取り入れながら、その舞台を演じる女優の成長と元劇団員の森口昭夫(世良公則)との恋を描いた。

 劇中劇との二重構造を持った構成が見どころで、薬師丸がアイドルから本格的な女優へと成長した映画としても知られる。薬師丸が歌った、作詞:松本隆、作曲:呉田軽穂(松任谷由実)の主題歌「Woman“Wの悲劇”より」も名曲だ。

(田中雄二)

映画祭のスケジュールの詳細は『角川映画祭』公式サイト

 

 

  • 『セーラー服と機関銃』(81)(C)KADOKAWA 1981 

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