
大津高校(4年ぶり3度目)

九州高校サッカーの雄が天皇杯に挑む。
鹿児島城西高、九州国際大付高(福岡)、大分トリニータユースなど18歳以下の強豪チームがひしめく「JFAプリンスリーグ九州1部」の昨季王者。今季も首位を走っている(8月末現在)。19歳以下日本代表のDF植田直通主将らを擁するタレント軍団だ。
伝統のパスサッカーで攻める。GK小川司は、良く通る声で味方をコーチング(声がけ)し、セービング技術も高い。守備陣の中心は植田。J1の鹿島への入団が内定している17歳は、対人プレーと空中戦に絶対の自信を持つ。中盤も、視野の広いボランチ児玉卓也、正確なクロスを配球するMF村上順哉ら人材が豊富。2年生のときから「背番号10」をつけるFW豊川雄太は、切れ味鋭いドリブルと正確なシュートでゴールを量産する。
天皇杯県予選の決勝は、そのレギュラー陣が韓国遠征で不在。1~2年生が主体の「来年のチーム」(平岡和徳監督)で臨み、熊本教員蹴友団を3―1で下した。決勝ゴールを挙げたMF瀧本翔眞は「主力組のメンバー入りを狙う」と宣言。タレント軍団が、さらに選手層の厚みを増してきた。
天皇杯の1回戦ではJFLの長崎と対戦。その勝者が2回戦でJ2の千葉に挑む。初戦から格上との勝負だが、大津イレブンは「個々が成長を加速させるチャンス」と前向きにとらえている。ジャイアントキリング(大物食い)を成し遂げるつもりだ。
(熊本日日新聞)
