
福山大学(3年ぶり5度目)

炎天下での試合は開始から間もなく3時間。PK戦も13人目でようやく手にした県代表の座だった。4―2―3―1のスタイルで、いつものようにボールを回し、ゴールに迫るパスサッカーを展開。だが、一瞬の隙を突かれ、前半に2失点。「決勝の重圧なのか、自分たちのサッカーができなかった」と谷本和希主将。試合を優位に運んだが、最後の精度を欠き、得点に結びつけることはできなかった。
後半に入っても、日高直、半田翔一がサイドから、中央では大宮隆太郎を中心に猛攻。前半以上にシュートを放ち続けた。その諦めない姿勢が実を結んだ。ゴール前での混戦を制し1点。サイドからの半田の突破がファウルを誘い、PKで同点。後半、延長で計22本のシュートを浴びせた勢いで勝利を引き寄せた。
4試合で14得点を奪った。だが2点差を追いついた勝利でも、勝ち越し点を奪えなかった予選決勝には誰もが納得していない。「こいつらはもっとできる。普段通りなら5、6点は取れた」と吉田卓史監督は言う。3年ぶりに臨む天皇杯。予選決勝が普段通りではなかったならば、その発揮しきれなかった力もぶつけなければならない。
(中国新聞)
