ケアラーの6割が手探りでがん患者をケア ファイザーの調査、2人に1人が「何らかの負担」

米製薬大手のファイザー日本法人(東京都渋谷区)はこのほど、血液がん(多発性骨髄腫)患者を支えるケアラー(家族や親族・友人・介助者ら)を対象に実施した「がん患者のケアラー500名意識調査」の結果を発表した。それによると、6割が患者の本当の思いを理解することに難しさを感じており、多くのケアラーが「手探りでケアに当たっていることが明らかになった」としている。
「患者さんの思いや望むことを理解していると思うか」の設問では、「理解している」は「まあ理解している」(24%)を含めても37%にとどまり、残る63%が「全く理解できていない」(3%)、「理解できていない」(7%)、「あまり理解できていない」(18%)、「どちらとも言えない」(35%)と回答した。ケアラーの6割余りが、患者の本当の思いを理解することに困難さを感じている現状が浮き彫りになった、としている。
また「患者の支援・サポートで負担に感じた」ケアラーは49.8%と半数に迫り、2人に1人が「何らかの負担を経験していることが明らかになった」という。負担の内容は「精神的な負担」を挙げる人が34.2%で最も多く、次いで「時間的な制約があり、自分の生活との調整が難しかった」(27%)、「協力(分担)できる人がいなかった(少なかった)、人手が足りなかった」(21.4%)、「肉体的負担」(19.7%)、「情報不足」(19.1%)、「金銭的負担」(17.1%)などの回答が続いた。
調査は2025年4月21日~5月6日、ケアラーの実情や患者が持つ意識との差を明らかにすることを目的に、18歳以上の国内在住者で過去1年間に治療実施中の多発性骨髄腫患者と交流したことがある人を対象にインターネットで実施した。














