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ユネスコ創造都市ネットワークへの加盟決定!福井県越前市

伝統工芸を軸に世界とつながる創造都市へ

 福井県越前市が、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が運営する「ユネスコ創造都市ネットワーク」に、クラフト&フォークアート分野で加盟することが、令和7年10月31日に正式決定しました。

 日本では12都市目、この分野では金沢市、丹波篠山市に次ぐ3都市目です。

 ユネスコ創造都市ネットワークは、文化と創造性を核に持続可能な都市づくりを推進する国際的な枠組みです。今回、越前市を含む世界58都市の加盟が認められ、加盟都市は408都市となりました。

 越前市は、越前和紙、越前打刃物、越前箪笥など、千年以上にわたり受け継がれてきた伝統工芸はじめ、地域に根ざした文化芸術活動を通じて、創造性豊かなまちづくりを推進してきました。今回の加盟決定は、これらの取組が国際的に評価された結果であり、越前市の文化の力が世界に認められた証です。

 

 加盟決定を受け、11月1日に市役所で開催して合同取材会において、山田賢一市長は次のようにコメントしました。

・加盟都市との交流により、新しい知識や技法、アイデアを取り入れる機会が増え、伝統工芸の新たな分野への展開が期待されるほか、職人やアーティストの育成・支援の機会が広がり、次世代の後継者育成にもつながります。

・また、海外からの評価を受け成長していくことで、市民のまちに対する誇りの醸成にもつながります。地域への愛着が深まり、定住人口の増加や地域社会の持続的な発展にもつながります。

・特に、同じクラフト&フォークアート分野の国内加盟都市である金沢市や丹波篠山市と、つながりを深めていきたいと思います。

・今回の加盟を機に、「世界の文化創造都市」 越前市の第一歩として進めていきます。

 

 

 

 取材会では、越前市の創造都市ロゴマークも披露されました。

 越前市の特徴である伝統工芸やコウノトリ、自然をモチーフに、市出身の世界的デザイナー、aiMIKIさんが手がけました。

 ロゴマークは、ユネスコの承認を得た上で、産地に掲示したり、PRグッズの製作に活用したりしていきます。

 

越前市の創造都市ロゴマーク

 

 

ロゴマークの説明をするaiMIKIさん

 

 

<参考/越前市の3つの伝統的工芸品>

(1) 越前和紙

・1500年の歴史を持つ日本の伝統的な和紙です。

特徴は、豊かな感性を刺激する生成(きなり)色の優雅な美しさと、高い品質。室町時代には公家や武家の公用紙である「越前奉書」を生み出し、日本一の紙の証である「御上天下一」の印が押されていたなど、品質の高さには昔から定評がありました。

一枚一枚丁寧に漉かれ、書道や版画、障子紙など多様な用途に使われており、近年では、アート作品やインテリア素材としても注目され、国内外で高い評価を受けています。

 

(2) 越前打刃物

・越前市で約700年の歴史を持つ、伝統的な鍛冶技術によって作られる刃物です。

・南北朝時代に刀鍛冶がこの地に移り住んだことが起源とされ、以来、包丁や鎌、鉈などの生活道具として発展してきました。

・鍛造による高い強度と切れ味、そして一つひとつ手作業で仕上げられる美しい造形が特徴。

・現在では、包丁やカラトリーなどが国内外の料理人からも高い評価を受けており、伝統技術と現代のニーズを融合させた製品づくりが進められています。

 

(3) 越前箪笥

・釘を用いない技術を使った和箪笥で、江戸時代後期に現在の技法が確立されました。

・堅牢で美しい造りが特徴で、特に、鉄製の金具を用いた装飾や、漆塗りによる深みのある艶が魅力です。

・職人の手仕事によって一つひとつ丁寧に仕上げられ、長年使い込むほどに風合いが増す逸品です。

・近年では、現代の暮らしに合うデザインも展開され、国内外で高い評価を受けています。

  • 02 合同取材会の様子②
  • 01 合同取材会の様子①
  • 03 ロゴマーク
  • 04 ロゴマークの説明をするaiMIKIさん

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